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こころもからだも げんきな まいにち(1年:学級活動)
 やさいのパワー  〜 第三次1/4時 〜






 人間にとって、健康な心身をつくったり、元気よく活動したりするために、規則正しく栄養豊かな食事は不可欠である。また、生活習慣病を予防し、健康で長寿を全うするためにも、偏食や欠食をせず、3度の食事を工夫しながら楽しく食べる習慣を身に付ける必要がある。特に野菜は、低カロリー・低脂肪で、ビタミン・ミネラル・食物繊維の重要な供給源であり、ガンを始めとする各種の生活習慣病の予防にも効果があり、人間が健康的な生活を送る上で極めて重要な食品だ。しかしながら、今や野菜の摂取量はどの年代を取っても不足の状況にあり、特に若年層における野菜離れは顕著となっている。最も摂取量の多い60歳代でも、健康上必要とされている目標量(1日あたり350g以上)に達していないのが実状である。(厚生労働省「平成14年度国民栄養調査結果の概要」による。)
 
 本学級の子どもたち(女子12名・男子14名)を対象に行った事前調査においても、嫌いな食べ物に野菜を挙げた子が多く、全く食べないか、食べてもほんの少量である者が半数近くあった。給食においても残量が多いのは、野菜中心の献立の場合が多い。一生の生活習慣形成の基礎固めとなるこの時期の偏食が、情緒・身体の成長や味覚、将来の健康に大きな影響を与えるであろうことを思えば、それらを早急に改善する必要を感じる。
 
 そこで本題材を設定した。ここでは、基礎的な知識の習得や簡単な実習を通して、子どもたちが規則正しくバランスよく食べることの大切さを認識し、自らの健康への見通しを持って野菜も敬遠せずに食べることができるよう、指導することとした。自分の食生活を見直し、よりよい食習慣を志向するための学習は、生涯を健康に生きるために欠くことのできない学びとなるだろう。
 
 指導に当たっては、次の諸点に留意した。

管理栄養士と連携を取りながら、科学的な理解をもとにして、児童自らが、自分の食生活の問題点に気づくよう仕向けた。栄養士には、ゲストティーチャーとして随時、授業に加わってもらい、子どもたちの生の姿から浮かび上がる問題点への対応について話し合い、指導に生かした。
子どもたちが学習内容を理解しやすいよう、できるだけ実物や絵カードなどを使って、身近な食べ物がイメージしやすいよう配慮した。
学んだことが毎日の食事に効果的に生かされるよう、学年通信等によって、家庭との連携を図った。また、子どもたちが、自分の健康はたくさんの人の支えによって守られていることに気付くことができるよう、折りに触れ、関係者の声を紹介した。
この学習が、より健康的に、元気はつらつと生活するための学習であることを繰り返し伝え、常に自分事として学習に臨めるよう仕向けてきた。

  目  標
食事のよさや必要性を知り、自ら食生活を改善していこうとする態度を育てる。

  指導計画(総時数9時間)
第一次 たのしいきゅうしょく…3時間
 ・ たのしくたべよう
 ・ かんしゃしてたべよう
 ・ よくかんでたべよう
第二次 たべよう あさごはん…2時間
 ・ ぱわふる あさごはん
 ・ あさごはんをもりもりたべよう「パワフルサラダ」
第三次 どんなたべかたがいいのかな?…4時間
 ・ やさいのパワー(GT招聘)
 ・ やさいをばりばりたべよう「きんぴらとれんこんもち」(GT招聘):2時間
 ・ おやつのひみつ

  
<本時案>
(1) 題材名        やさいの パワー   第三次 1/4時分

(2) ねらい
    野菜のよさに触れることを通して、野菜に親しみを持ち、好き嫌いをせずに食べようとする意欲を育てる。

(3) 準 備
    はてなボックス13個、ワークシート(児童数)、人参・大根・泥付きごぼう・しいたけ・トマト・泥付きさつまいも・泥付きれんこん・にがうり・なす・パセリ・ニラ・白菜・ピーマン(本学級の子どもたちの苦手野菜ワースト13)、腸の模型、食品カード、絵、長机、小黒板、ホワイトボード

(4) 授業記録
1 野菜の名前あてゲームをした。(10分)
  ・ 泥付きの野菜や根菜
  ・ 葉もの野菜
  ・ 色の濃い野菜
 T 「何の勉強をするのか、ヒントが箱の中に入っているよ。当ててみよう。」
 ○ 違う野菜を入れた「はてなボックス」を用意して、2人組でさわってそれが何か考えさせた。
 ○ 中身がみんな野菜の仲間だったことに気付かせた。
「(今日は)緑の仲間の勉強かな。」
「いもは黄色の仲間だから違うよ。」
「野菜の勉強かな?」
などとつぶやいていた。
「何かなぁ?」
「ちょっとぶよぶよしているよ。」
箱の中身を想像しながら、楽しそうに触っていた。
                  
箱を開けて、種明かしをした。みんな見事に正解していた。


2 野菜のよさについて、ゲストティーチャーの話を聞いた。(20分)
  ・ 食物繊維(便秘予防・大腸ガンの予防)
  ・ 「まごはやさしい」
  ・ ビタミンC(肌をきれいに・骨や歯の発育・粘膜保護)
  ・ カロテン(風邪予防・トリ目予防・ガン予防)
G T M T
絵やカードを用いて、分かりやすく説明。
子どもたちの苦手な野菜を中心に話してもらった。
ゲストティーチャー(管理栄養士)のお話を聞いているところ。やや難解な部分もあったと思うのだが、みんなじ〜っと聞いていた。
「ビタミンCの入ったアメもあるよ。」などとつぶやいている子もいた。
腸の模型を使って腸の長さを示し、掃除の必要性を感じ取れるようにした。
質問があれば遠慮なく発言するよう促した。
後ろを向いて、懐から腸の模型をモゾモゾ取り出そうとしている私。
「おえ〜っ!おえ〜っ!」という演技と共に、お腹から腸の模型をどんどん取り出し、同学年の先輩に磁石で黒板に貼ってもらった。要するに、「腸はこんなに長いから、腸のお掃除をしてくれる食物繊維をいっぱい食べよう」と伝えたかったのだが、演技がうますぎて(?)子どもたちが、もうこだわっちゃって・・・・(^^ゞ しばし、抜け出せなくなってしまった・・・うぐぐ・・(T-T)

 ◎ 初めて知ったことや、お話を聞いて分かったことなどを発表するよう促した。(評価1)
  ここでは、「こんなにすごいパワーのある野菜をしっかり食べなくっちゃ。」とか「食物繊維ってすごいな。」という発言をたくさん引き出したかったのだが、何せ演技の印象が鮮烈だったみたいで、子どもの発言は、腸の話題に集中・・・。腸は長いんだなとか、あんなに吐いたのに血がついていないとか、大腸まで出したらうんちができないとか・・・。この腸、先に見せておけばよかった・・。(反省)ε=(。・_・。)

3 野菜をおいしく食べるための工夫を話し合った。(15分)
  ・ 事前調査結果
  ・ よく食べる人の食べ方
  ・ 家の人の話
  ・ 食べる工夫
  ・ 努力の大切さ
事前調査の結果から、野菜の苦手な人が挙げた理由を紹介し、それを乗り越えるためにはどうしたらよいか考えるよう投げかけた。
食べるための工夫を班の友達と話し合うよう指示した。(評価2)
全員が発言できるように話し合うことを、各班に指示した。
家の人が普段言っていることなどもヒントにさせた。
班で話し合った結果を発表させた。
苦手なものも少しずつ食べる努力をすればよいことを知らせ、励ました。
家の人と一緒に目標を考えて来るよう促した。
小グループで話し合っているところ。        

話合いの成果を発表させ、ホワイトボードにどんどん記録していった。
嫌いな野菜でもおいしく食べるには、
「目をつぶって食べる。」「鼻を押さえて食べる。」「おいしいと思って食べる。」「好きな物と一緒に食べる。」「栄養がいっぱいあると思って食べる。」「マヨネーズを付けて食べる。」「嫌いな物を最初に食べる。」「牛乳と一緒に食べる。」「楽しいことを考えて食べる。」「30回かんで食べたら味がなくなる。」「耳をふさいで食べるとガシャガシャ言って面白い。」「よくかんで食べる。」「先にトイレに行って食べる。」「味わって食べる。」「諦めずに食べる。」「味わって食べる。」
などの意見が出た。


評 価
 1 野菜のよさが分かったか。(発表)
 2 野菜を食べようとする意欲が育ったか。(話合い)

事前調査結果の一部

1 野菜を毎日食べているか?
   毎日食べている16名、
   時々食べていない8名、
   ほとんどたべていない2名

2 今日の朝食で食べた野菜
   野菜は食べていない13名、
   キュウリ、人参、ほうれん草、トマト、ピーマン、
   レタス、いも、キャベツ、漬け物 など

3 嫌いな野菜とその理由

 ゴーヤ(にがうり)が嫌いな子は12名、ピーマン8名、トマト7名、パセリ4名、なす4名、大根4名


☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆

<参観者の意見>
・話合いがとても上手だったので、驚いた。
・ゲームから入り、楽しく学習できた。パセリは最初、紙と思っていたようだった。
・最初の活動がとても印象に残った。
・ひとつの箱に何種類か入れてもよかったかも。
・専門の先生の話が聞けてよかった。
・腸の模型はもっと早めに出す方がよかったかも。意見を聞く直前だったので印象に残ってしまった。
・ゲストティーチャーの話は難しかったが、変に違う言葉に直すよりよかった。
・内容が多かったが、どれも大事な話だった。
・話合いのテーマは、「野菜をおいしく食べるには」でよかったか。「おいしく」を出さなくてもよかったかも。
・小グループで話し合った結果を、全体で話し合う時間が、もっとあればよかった。子どもの実態から、60分か90分で仕組んでも十分できたと思う。
・野菜の大切さがよく伝わっていた。
・聞く態度がしっかり身についていた。

翌日の日記より
やさいのことがいっぱいわかりました。わたしは、きらいなやさいをたべてみることにします。そんなにいっぱいのやさいがあるなんて、おもわなかったです。きゅうしょくがくるのがたのしみです。
ビタミンCがこんなにえいようがあるとはおもいませんでした。
いろいろなことがわかったよ。とてもたのしかったよ。
きゅうしょくは、いっぱいたべておかわりしたいです。
きゅうしょくの中には、いつもしょくもつせんいがたくさんはいっていて、すごくいいきゅうしょくです。
きのうは、やさいのひみつがいっぱいわかりました。
きゅうしょくにはいつもしょくもつせんいがはいっていて、おいしいよ。みどりも赤もきいろもはいっていておいしいよ。
あんなにちょうがながいのがわかりました。あんなにやさいがあったのをしりました。こんどから、いっぱいたべます。き、赤、みどりをいっつもたべます。
ぼくは、ビタミンCってしってたけど、しらないのもあるし、とてもすごくたのしかったよ。かぜひかなくすることが、よくわかったよ。

保護者の意見(プリントより)
嫌いで、食べれない野菜はないので嬉しいです。これからも、どんどんいろんな野菜を食べて下さいね。
嫌がらずに、まずは一口食べてみることから始めてはどうでしょうか?案外おいしいものですよ。
いろいろな野菜をおいしく食べられるように、お母さんも料理をがんばります。
調理法の工夫や、この野菜の働きなど話しながら食べると進むようです。
好きなお肉といっしょだと食べれます。それから、スープやみそしるにいろいろな野菜を入れたら食べやすいみたいです。
見た目を変えると食べてくれるかな?野菜が身体に必要だということが分かってくれて、少しずつでも食べてくれるといいなと思います。
野菜はなんでもよく食べるので嬉しいです。ゆっくりよくかんで食べて下さい。
料理の仕方を工夫して、食べれる味付けにしたりすると、苦手なものも食べれると思います。
好きなものが嫌いにならないよう、工夫してみます。
野菜のおいしさを、他の人に教えてあげるといいよ。




 
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