やくそく(3年:道徳)




 中学年は、低学年までと比べて友達との活動がいっそう活発になる時期である。

 心情面に関しても、親や周囲の大人の判断に素直に従っていた時期を過ぎ、だんだんと友達の言動に影響されたり、独自の価値観で判断し行動するようになる。
 しかし一方で、未だに自己中心性が抜けきらず、友達と約束しても自分の都合で一方的に破ってしまったり、反対に破られてしまって悲しい思いをしたりする経験は、まだ多い。
 そんなことが度重なると、子ども達は人間関係に失望したり、言葉を軽く考えて責任をもとうとしなかったり、友達が傷付いても意に介さなかったりするようになり、人間関係を順調に築くことができなくなる恐れもある。

 資料「やくそく」は、友達との約束を破って相手をがっかりさせてしまった「わたし」と、破られてがっかりした「わたし」の心情の対比を通して、約束の在り方を考えることのできる資料である。
 
 自分も友達も毎日を気持ちよく過ごすために、いつでも誠実な態度がとれるよう指導することとした。



授業の流れ
1  本時の課題を確認し、約束をする時に大事なことは何か考させた。
発問: 「約束をする時に気を付けていることがあるか。」
◆守れない約束はしないなど、子ども達が約束に関して心掛けていることがあれば発言するよう促した。

2  本時分を範読し、問題場面を把握させた。
発問: 「何が良くなかったのだろう。」
◆ 問題場面がよく分かるよう、場面設定を簡単に紹介した後に範読を聞かせるとともに、考えたことはどんどん道徳ノートに記入するよう指示した。
◆ 約束を破られた側のがっかりした気持ちを想像しながら、どうすれば良かったのか考えるよう促した。

3 誰もがが嫌な思いをしないためには何が大切かグループで話し合わせた後、全体で発表させた。
発問:「どんな気持ちが大切か。」
◆ グループや全体で多様な意見を交流することで、自分だけでは思い至らなかった考えもあることに気付かせた。

4 学習のまとめと、生活の振り返りをした。
発問「今までどうだったか。今後どうしたいか。」
◆ 話合いによって分かったこと・気付いたことや、今後留意したいことをノートに記入させ、発表させた。


子ども達の感想(活動4)
友達を裏切って他の友達の所へ行ったので、主人公はひどいなと思った。嘘をついたら、相手ががっかりして悲しいし、信用がなくなるんだなと思った。
先生に「いい発言ですね。」と言われたので嬉しかった。

思った事がすごくいっぱい書けた。私は、学校で待ち合わせだったら走ったらすぐ着くので5分前くらいから家を出るが、もうちょっと早く出たい。

僕は友達を悲しませたくないから、約束したら絶対に守る。これからもずっとそうする。一緒に遊べるととても楽しいし嬉しい。

友人と遊ぶ約束をしたのに来なかった事や、呼んでもいないのに来た事がある。その時は断ったが、もうちょっと詳しく丁寧に断りたい。

僕も友達と約束する時は、忘れないようにしたい。

人は信用できる人と信用できない人がいる。発表ではそれを言いたかったけど、うまく伝えられなかった。
主人公は信用できない人だと思う。私だったらそういう人とは遊ぶ約束をしたくない。
無責任な人は結局信用をなくすから、責任をもって約束やきまりを守っていきたい。

図もかけたし、よく分かったので良かった。緊張したけど楽しかった。僕は、何かあるかもしれないから約束に「絶対」は付けない。

私は1回約束を守っていなかった。だから今度から気を付けて迷惑を掛けないようにしたい。

私は約束を守るようにしている。少しでも破ったらみんなが困るし迷惑がかかるから、心掛けている。

学校で放課後遊ぶ約束をして行かなかったことがある。連絡しなくて行かなかったから次の日学校で謝った。
今までは約束を破っても謝って許してくれたからいいと思っていたけど、待っている人達の気持ちは「まだかな。」と思っていたと思う。
これから気を付けたい。

手を挙げられなかったけど、道徳ノートにいっぱい書けた。自分で考えられて良かった。

約束を守らないと信用をなくす。信用をなくすのは怖いんだなあと思った。

思った事がたくさんあった。よく勉強が分かった。

私も1回破ったことがあるが、今はしていない。今度からもしないようにしたい。


参観した保護者の感想
○ 児童一人ひとりの意見を丁寧に聞き、対応されているなと思いました。今日学んだ事を大切にし、成長してほしいです。

○ 人間関係も少しずつ複雑化してくる年齢になってきたので、今日の授業は子ども達にとってもとてもためになる授業だったと思います。

○ 授業前半だけ見ましたが、日常的に起こりうる内容で、子ども達もとても真剣に取り組んでいたと思います。
約束を守らないと信用を失う事、友達の関係もどうなってしまうのか、3年生なりの考え方で一生懸命さが見えました。良い課題だと思いました。
是非これからも、身近な日々の友人関係を考えさせるような課題に取り組ませてほしいです。

○ 子ども達のいろいろな考えが聞けて分かりやすい授業でした。約束という家庭でも日常にあることがテーマでしたが、私自身、約束を軽く考え、
その場しのぎの口約束になることが多いと反省しました。先生のようにもっとゆっくり子どもと向き合い、真剣に約束をしなければと思いました。

○ 子ども達が意欲的で驚いた。積極的な子に発言がかたよるが、先生は発言の少ない子にも発表させようと努力されていた。
また、脱線してしまう事も多い学年だが、先生がうまく本線に戻しながらの、子ども主体の授業であったと思う。

○ 子ども達からいろいろ意見を聞けて良かったと思います。

○ 図にかいて、それぞれの立場でどんな感情になるか、クラスみんなで一生懸命考えていたと思います。

○ 他の人の発表をよく聞き、賛成や付け足し、反対などの新しい意見が出ていてとても雰囲気のよい授業だと思った。
テーマも年齢に合った感じで、自分に置き換えやすそうだった。

  


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