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私のライフプラン(5年:総合的な学習の時間)




日野原さんの生涯や言葉、写真は、3学期初めから廊下の学年掲示板に掲示しておいた。
その際、どの言葉が好きか、気に入った言葉にシールで投票させるようにしておいた。
こうして注意をむけさせておいたためか、本単元には割合スムーズに入ることができた。
【廊下の掲示板】 3クラス92名が対象。
【ぎゅうぎゅう詰めの教室】



<第1・2時 指導の流れ>
1 導入:これまでの総合学習の振り返り
 これまでお世話になったゲストティーチャーのみなさんの姿や言葉を、配布資料(しおり)や電子黒板に映し出すスライドで振り返りながら、どんな思いで来てくださったのか、我々に何を望んでおられるのか、自分のこれからの人生にどんなふうに役立てたいかなどを話し合った。(しおりに記入し、発表)
【しおり】

2 郷土の偉人、日野原重明さんの言葉や生き方を紹介
【スライド】
 



【しおりp4】
↑  前もって行った人気投票の結果もここで発表した。
子どもたちに一番人気のあった日野原さんの言葉は
「君が今日流した涙は、だれかの涙を分かるためのレッスンかもしれない。」だった。


【しおりp5】

↑ なぜ医者を目指そうと思ったのか、そのためにどうしたか、挫折をいかに肥やしにしたか、また、東京大空襲やよど号ハイジャックから生還した時に決意したこと、その決意をいかに実現させていったかなどを子どもたちに紹介した。
他にも、90歳で始めたこと、94歳で始めたこと、98歳、99歳で始めたことなど・・・・話す内容は限りなく多く、そして深い・・・話しきれなかったことは、別の機会に話していきたいと思う。
<子どもの反応>

■日野原さんから学んだこと・学びたいこと 
命の大切さを学びたい。/時間を大切にする。/生きるという大切さ/なぜ100歳過ぎても元気なのか。
何歳まで生きたいか。/健康の秘訣。生きていてよかったと思う時はいつなのか。これからやってみたい
と思うことは何か。/命がある実感は大切ということ/地下鉄サリン事件の時に外来を中止した勇気

■感想
私が一番好きなのは、「生まれてきただけで素晴らしい」という言葉だ。
この言葉を聞いて、生まれてきたのが素晴らしいなら、命を大事に一生懸命生きようと思った。




 ここまでで約2時間。途中の休憩時間には、多くの子どもたちが廊下の掲示物を再確認しに行っていた。
展示しておいた日野原さんの出版物を見に来た子どもも多かった。

 本時の最後は、電子黒板に絵や写真を映し出しながら、最近日野原さんがミュージカル化を手がけた絵本、
「葉っぱのフレディ」の読み聞かせをした。


参観者の感想
教師がはっきりとしたビジョンをもつことがとても大切だと分かる授業だった。(50代男性)
人生について考えさせられた。生きるって深い。K先生って何でも知っているんですね。先生みたいな大人になりたいと思った。(30代女性)

<第3時>
1 自分のこれからの人生に目標をもつ
 これまで出会ったGTのみなさんや、日野原重明さんの生き方などを参考に、自分の人生の目標を考えさせた。
既に将来なりたいものを心に決めていた子どももいたが、大半は、どうすればいいか迷っていた。

 子どもたちの未来は長い。大きな大きな希望をもとう、願わなければ叶わない、今、叶いそうにないと思っても、その目標に向かってこつこつ積み重ねれば、一歩一歩近づいて行く、若くても希望のない人生より、いくつになってもずっとずっと輝いている人生にしてほしいなどと話した。
 
 【しおりp7】

2 ライフラインをかく。
 世のため人のためになることを必ず入れるという条件で、人生を4つのステージに分けて考えるよう促した。
「楽な暮らしをする。」「ごろごろ寝て過ごす。」「大金持ちになる。」などとだけ書いた子どももいたが、一度だけの人生だから、人の喜ぶこと・役立つことも考えてみようじゃないかと投げかけた。

 なお、3学期の道徳では、星野富弘さんの詩集を素材にした学習もしてきている。障害を克服し、世に出た人の人生だけが価値づけられるわけでは決してないのだが、その魂の気高さ、精神力など、参考になることは多々あるので、それらの学習も振り返ってみようと話した。
<子どもが考えた、自分のライフライン>



<第4時>
 ライフプランをかく。

5年生最後の総合的な学習の時間も、いよいよ大詰め。自分の今後の人生に夢と見通しをもち、予想してカードに書き込む作業をした。合い言葉は「棒ほど願って針ほど叶う」。夢は大きく、いつも願い続けていくべきなのだということを繰り返し伝えた。また、いつも何かの目標に向かって努力していれば、困った時必ず助けてくれる人が現れるものだということも伝えてきた。どの子も自分の将来に期待をもち、目を輝かせながら作業に取り組んだ。

 初めは、「夢?なーい。」などと言っていた子どもたちも、それぞれ自分の興味の向くこと、やってみたいことをじっくり考えることができるようになっていった。

カードにライフプランがかけたら、
裏をテープで貼って繋ぎ合わせた。


子どもたちの感想

夢に向かって頑張っていきたい。/ライフプランは大切なんだなと思った。/あまり将来に興味はなかったけど、この勉強をして分かるようになった。/僕は人生を好きなように生きようと思ったけど、好きなように生きた後は、人のためになることをしようと思った。/自分の人生を描いてみないと分からなかったけど、描いて分かった。/ボランティアをしたいと思った。/自分の夢にちゃんと向かっているとわかるので、とても勇気が出る。/このライフプランをもとに人生を歩んでいきたい。/やりたいことを描くのが大変だった。/ライフプランを立てて、世のため人のためになりたいなと思った。/日野原さんはすごいなと思った。この勉強で私は「世のため人のため」になる仕事をしたいと思うようになった。/私はあまり将来のことを考えたことがなかったけど、これをやって勉強になったし、将来に役立ちそうだ。/人と人との関係は大切だと改めて感じた。/生き方を見つけることができた。夢がふくらんだ。/自分の未来のプランができて嬉しかった。自分の夢を叶えるためにすればいいことが見えて、夢が近付いた気がする。/将来の夢とかこれからのことが分かって良かった。/生きる大切さを教えてくれた。/自分の将来が決まった。それに向かって頑張りたい。/「人のため」という言葉が好きになった。/人のために働こうと思った。/自分のやりたいことをしながら、他の人のためになることを見つけられたので良かった。/夢に向かってがんばりたい。/世のため人のために働くことはとても大切だと思った。/ライフプランを描いたら、夢に向かって頑張ろうと思った。世のため人のためになることをしたい。/夢をもつことは良いことだと知った。/自分の将来の夢が描いて、みんなに見てもらって嬉しい。/夢は大きく、ずっともっていた方がいいなと思った。

この学習が、自分の生き方を考えるきっかけになった子もいたようで、嬉しく思った。


<第5時:発表会>

【Aさん】 保育士になる。→貧しい人でもすぐ入れる幼稚園を設立する。
【Yさん】 音楽の楽しさを子どもに伝える教師になる。→料理の勉強もする。
→音楽レストランを開く。
【Hくん】 漁師になる.→引退したら、趣味で釣りをし、病院や幼稚園に魚を無料で提供する。
【Fくん】 中学からスペイン語の勉強→サッカー選手になりバルセロナでプレイ。
→引退後は、サッカーのできない国に教えに行ったり、貧しい国にボールを届けたりする。
【Dくん】 医師になる。→老人ホームや外国に薬を届けたり、予防接種をしたりする。
【Nくん】 ゲームプログラマーになる。→ゲームのない国の子を楽しませる。
【Iくん】 ふれあい動物園設立。
【Sさん】 有機栽培をする農家になる。→食べ物のない国に農業を教えに行く。
【FSさん】 トリマーになる.→野良犬を保護したり、里親を募集したりする。
【Koくん】 小説家になる。→小中高生に小説の楽しさを教える。
【Sさん】 作家になる。→世界の子どものために募金をし、様々な夢を本で表現する。
【Iくん】 ふれあい動物園を開く。

この発表会は大盛り上がりだった。みんな生き生きとそれぞれの夢を語った。
収穫は”5年2組大プロジェクト”の立ち上げ(?)だ。
みんなで協力してふるさとの発展に資するのだ。

Aさんの幼稚園に、Hくんが魚を届ける、Fくんは通園バスの運転手、Sさんは有機栽培で収穫した野菜を提供、
ふれあい動物園を開くIくんは、出張で子ども達に動物とのふれあいを仕組む・・・・etc。

「覚えてるか分からんじゃーん。」「大人になっても連絡取るかな?」「東京に行って夢を叶えるかもしれんよ。」
「夢だからいいじゃん。」「大きいこと考えようよ。」などの発言もあった。

最後に「先生のライフプランは?」と聞かれたので、「エルマおばあさんやランディ・パウシュのような死に方がしたい。」と話した。
初めは子ども達も、「ライフプランが死に方?」「え?」と意外そうだったが、説明するうちに納得した顔になっていった。
生き方は死に方でもあるし、よりよい終末のための生でもあると、そんな話もした。


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