+++ 第38回 つつがふるさとまつり 「つつが神楽祭」 +++

 

 

 あいにくの雨だった。
 初め、観客は去年より随分少なかったのだが、だんだん増えていき、
体育館の中は熱気でいっぱいになった。


           【 演 目 】
1.煤掃き(すすはき) 坂原神楽団
2.頼政 三谷神楽団
3.神武 梶原神楽団
4 紅葉狩 あおぞら子供神楽団
5.矢旗 三谷神楽団
6.天ノ岩戸 梶原神楽団
7.八つ花 坂原神楽団
8.折敷舞(おしきまい) 溝口神楽団(友情出演)
9.土蜘蛛 原田神楽団(友情出演)

「煤掃き」坂原神楽団
 
 天孫降臨の道案内をした際、猿田彦尊が悪魔払いをしたという故事に基づく舞。
 清めの儀式だが、こんな動的な清めの舞は、初めて見た。猿田彦尊(重川雄輔さん)が、跳んだり跳ねたり、四方八方へと動き回る。見ていて少しも飽きなかった。動きがキビキビしていてかっこ良かった。


「頼政」三谷神楽団
 頼政が、都に現れた怪物、鵺(ぬえ:頭が猿、体が牛、手が虎、尾が蛇)を退治するというストーリー。鵺を演じたのは、菊谷真沙志さん。「菊ちゃん!」と声援を受けていた。
 こちらも素晴らしい舞だった。大太鼓も力強くてかっこよかった。舞と奏楽が一体化していた。

 討たれた後、退場を団員(裏方さん)に邪魔された鵺がフロアに降りて来て、子どもを次々に抱き上げ、怖がらせた。大人はみんな大笑い。付近の子どもは一斉に泣き始め、会場は大いに盛り上がった。

                泣かない子もいたけどね。↑

「神武」梶原神楽団
 私としては、侵略者の神武(神倭磐余彦尊:かんやまといわれひこのみこと)より、踏みにじられ、悪者扱いされた地元の人(長随彦:ながすねひこ)の方に同情を禁じ得ない。国造りは常に侵略の繰り返しであり、勝った方が正義になってしまうということなのだ・・・。

 ・・・にしても、美しい!



 この、おどろおどろしい場面、大好きだ。ゆっくりと、中幕をネジネジしながら出てくる鬼達。



「紅葉狩」
あおぞら子供神楽団
 素晴らしく芸達者な子達だった。年間70公演もしているそうだ。観客を煽るシーンもあった。

 女子中学生3人、みんな美しく、存在感があった。特に、平維茂(たいらのこれもち)達に酒を勧めるシーン、みなぎる強さがあり、かっこ良かった。「どんだけ飲ますねん?」っていうほど、酒を飲ませていた。維茂らが酔っていく演技も巧かった。カツラが合ってない子がいたのが残念だ。

 女子の役者もどんどん育ってほしい。大人の神楽団では、女子の役者はまだほとんど見たことがない。大蛇に食べられる姫役の女子は見たことあるけど、たいした動きもなく、面をつけていて表情も見えない役だった。やっぱ、役者は目ヂカラが一番大事だと思う。

 

 大人顔負けの集中力だったと思う。客席も息を飲んで見守っていた。

「矢旗」三谷神楽団
 
鬼さん、かっこいい。鬼着もきれい。

 ・・・いつも必ずやられてしまう。

 二人がかりとか、だまし討ちとかも色々ある・・・。 時の支配者を神と崇めるのがルールだから、死なない鬼はいない・・・。

「天ノ岩戸」梶原神楽団
 
天鈿女命(あまのうずめのみこと)のイナバウワー。


お出ましになった天照大神と、天手力男尊


「八つ花」坂原神楽団
 十二神祇のひとつで、古代の四方神を表現している。現代のエンターテーメントのルーツなんだなと思える舞だった。独特の節に合わせてみんなで述べる口上も興味深かった。
 
 前回http://yoshiko2.web.fc2.com/tutuga.htmlと同じく、だんだん弱っていく(どんどん疲労していく)役者がいて、倒れないか、はらはらした。

 

「折敷舞」溝口神楽団
  60年前まで舞われていた旧舞のひとつで、10年前に復活させたのだそうだ。溝口神楽団の中で、この舞を受け継いでいるのは、下杉陽介さんただひとりなのだそうだ。昔のことを知っている人から習ったのだという。

 家に帰ると、夫が早速お盆を出してきたが、壊れそうなので真似して舞うのは遠慮した。

「土蜘蛛」原田神楽団


 トリにふさわしい、迫力満点の演技だった。

 奏楽もとても素敵だった。アンサンブルのコンサートを聴いているみたいだった。
 
 この素晴らしい衣装も、見て!


 残ったドライアイスを全部使ったんじゃないかと思えるくらい、ものすごいスモークで、役者が当分見えなかった。演じている人が怪我をしないかと心配になった。
 



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