友達になろう1〜事前学習〜(3年:総合的な学習)
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 T養護学校の児童10名とと交流することになった。
 障害児との触れ合いは初めての子がほとんどだが、数名は幼稚園の時、10名の中の Tくん・Cちゃんとクラスメイトとして接した経験を持っている。小学校に入学以降は全く交流が途絶えていたので、久し振りの再会ということになる。

 まずは、障害の理解から。
 
 導入では、車椅子や、義手・義足、盲導犬の写真等々、次々に見せ、知っていることを話させた。
 そして、身体の一部が動かなかったし欠損したりしていても、少しでも自由に行動できるように助ける人・物があることや、それらが必要な人を「身体障害者」と呼んでいることなどを確認した。
 
 伝記から点字の発明者のことをよく知っている子や、点字ブロックのあるところを話してくれる子、盲導犬のブリーダーのことを詳しく知っている子、手話で簡単な話ができる子などもいて、障害に関わる知識が意外にも豊富なのに驚いた。(後日、ユニバーサルデザインのシャンプー容器を持って来てくれた子もいた。)
  
 次に、身体に不自由がなくても、脳のけがや病気で生活全体に渡って苦労をしている人もいることを知らせ、そうした人たちを「知的障害者」と呼んでいることなどを伝えた。
 ここでは、授産施設のことや、私が以前担任した知的障害児の生活ぶり・学習ぶりなどについて話して聞かせた。(なべづる園で製作している木ハガキや土鈴なども提示)
 
 そして、身体障害者や知的障害者と、どんなふうに関わっていけばよいか考えるよう投げかけた。
 星野富弘さんの「四季抄 風の旅」より、ペンペン草の詩を読んで聞かせた。
 神様がたった一度だけ
 この腕を動かしてくださるとしたら 
 母の肩をたたかせてもらおう
 風に揺れる
 ペンペン草の実をみていたら
 そんな日が
 ほんとうにくるような気がした
 そして、作者の星野富弘さんは、首から下の自由を失っていることや、絵や詩の創作に取り組み始めるまでの経緯、子ども時代の様子 等を簡単に紹介した。

 その後、「鈴の鳴る道」「かぎりなくやさしい花々」のブックトークを行った。

  授業後、廊下の掲示板に、口に筆をくわえて絵を描いている人や、足で絵を描いている人の写真と簡単な説明を張っておいた。みんな真剣な表情で見入っていた。

 翌日、家にあったと言って「四季野の花」を持ってきてみんなに見せてくれた子があった。また、児童館の図書館で詩画集を読み、感想を話してくれた子もいた。家でお母さんに話した時の様子を語ってくれる子もあった。多くの子が星野さんや他の画家たちの頑張り・素晴らしさに感動し、授業後も心に残った様子だった。

 佐賀市の牟田さん(36才)は、中2から窃盗や恐喝を繰り返し、シンナー中毒で失明したが、家族や盲学校の先生の支援により希望を取り戻し、教職に就いた人だ。ここでは、牟田さんの語った言葉を中心資料とし、その生きざまについて話し合った。
 
<子どもの感想>
・ 希望を失っちゃあだめだということが分かった。
・ 目が見えなくなったけど、希望を捨てなかったからすごい。
・ できないことはないと思った。
・ シンナーがすごくいけないものだと初めて知った。

 「どん底からはい上がる人や、支え続ける人の存在を知ったことは、あなたたちにとって、大きな収穫だったと思う。これからの人生の中で、絶体絶命のピンチが来ても、牟田さんのように、どうか希望を失わないで生きてほしいし、もし身近にそういう人がいたら、少しでも支えになれる人になってほしい。今日の授業で、自分も誰かの支えになれるかもしれないとか、なりたいとか感じてくれる子がひとりでもいてくれたら、私は嬉しいよ。」「牟田さんを支えた人々も、牟田さんから多くのことを学び、力をもらったと思う。」そんなことを語って授業を終えた。
 

 p.s. 
 本クラスには、日頃から、「オレ、大きくなったら不良になりたいな〜。」と言っていた子がいたが、授業後の感想文では、「不良は絶対いけないと思いました。」と書いていた。彼なりに感じるものがあったことは嬉しかった。(@^0^@)
 阪神大震災で救援活動をした身体障害者、奈佐さんのお話だが、途中で泣き出しそうになってしまって、範読がうまくいかなかった!!子どもたちもしんみり聞いていた。
 
 ここで、これまでの学習を振り返り、障害者と健常者の「同じところ・違うところ」を考えようと投げかけた。違うところは、身体や脳の機能不全により障害を生じているというその一点で、あとは全て同じだということに、子どもたちは気付いていた。同じところは、「希望を持って生きるということ」「頑張ればできるということ」「大事にされたいと思っているということ」など、たくさんの意見が出た。

 養護学校のN先生が、交流する10人の児童の様子について、事前に話しに来て下さる。そこで、N先生にどんなことを尋ねたいか、手紙にまとめることにした。

 まだTくん・Cちゃん以外、養護学校児童の様子が全く分からないので、何を聞けばいいのか、子どもたちも戸惑い気味だったが、それなりに考えながら書いていた。

 <N先生への主な質問>
・ 先生は何人か。
・ 子どもは何人いるのか。どこから通っているのか。
・ 養護学校にはどんな教室があるのか。
・ 養護学校の日課表はK小学校と同じか。
・ 運動会や遠足はあるのか。歩けない人はどうやって参加するのか。
・ 給食があるのか、それともお弁当か。ひとりで食べることのできないお友達もいるのか。
・ N先生は、どうして養護学校の先生になったのか。
・ N先生が、養護学校の先生をしていて、嬉しかったことや楽しかったことは何か。
・ 困ったことや、苦労していることは何か。



・・・・・次時に続く・・・・・
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