あなたが主人公(4年:保健)

1 ねらい    
 性器の働きや成り立ち、思春期のからだの変化等について知り、今後の自分の成長を期待を持って受け入れることができるようにする。

2 準備   
外性器の模型、内性器の絵、OHP、TPシート、人体図、ワークシート

3 展開
<学習活動・内容> ・・ ・・・ <指導上の留意点>
1 学習課題を確認する。 (発)あなたの心とからだの主人公は誰ですか?
○自分の心とからだの主人公は自分自身に他ならず、自分のからだは自分でよく知っておく必要があることを伝える。
○プライベートゾーンは人の前でむやみに見せたり、勝手に他人のものを見たり触ったりしてはならないこと、また、人に聞かれても答える必要はないことを確認する。
自 分 の か ら だ を 知 ろ う
2 外性器の形・役割・名称と成り立ちを知る。
・ペニス、精巣、精子の通り道
・ワギナ、クリトリス、卵巣、卵管、子宮
○性器はからだの外側だけでなく内側にもあることを知らせ、お腹を蹴るなどの乱暴は絶対にしてはいけないことを伝える。
○TPシートにより、性器は女も男も同じ原基からなる共通の発生の道筋をたどっていることを説明し、男女のからだの外見的な違いのみを強調することのないよう配慮する。
○各部の働き等について、疑問があれば質問するよう伝える。
3 思春期に現れる心とからだの変化を予想する。
・思春期、二次性徴
・異性への関心、いらいら
・発毛、精通、初経
・脳下垂体
・個人差
○「思春期」「二次性徴」の用語の説明をする。
○思春期に現れるからだの各部の変化について、知っていることを発表するよう投げかける。
○からだの成長の速度には個人差があるので、人より多少早くても遅くても心配いらないことを伝える。
○10才前後のこの時期は、心とからだの急激な変化の時期を控えていることを知らせ、不安があれば信頼できる大人に相談する方法もあることを伝える。
○自分の心とからだは自分だけのものであり、自分の希望や考えを大切にして自分の判断で生きていくことが大事だと伝える。
4 感想を書く。 ○感じたことを素直に表現するよう声をかける。
(評)自分の成長に期待感を持つことができたか、ワークシートへの記入によって捉える。
4 子供の反応
・自分の体のことがよく分かった。これからも体を大切にしたい。
・自分の体の仕組みがよく分かった。ほぼこれで自分の体の持ち主と言えると思う。
・知らないことを知って楽しかった。
・変化するのが男と女でそれぞれ違うことが分かった。
・自分のからだがどうなっているか、どうなっていくかが分かった。
・男子と女子は違うところや同じところがあるのがよく分かった。
・いっぱい名前があって覚えきれなかった。男と女と仕組みが違うからびっくりした。
・ぼくはあんな体の仕組みがあったなんて思わなかった。
 声が変わるなんて思わなかった。 
 これからも健康でいたい。
・自分の体と人の体を大切にして、傷つけないようにしないといけないと思った。
・大人になると、ああなるんだな、こうなるんだなと思った。体のことを知ってよかった。
・自分の体の中に、あんなにいろいろな物があったなんて知らなかったからびっくりした。
・大人にどんどん近づいているんだなあと思った。
・体の中のことも外のことも分かった。「赤ちゃんの出る場所から本当に赤ちゃん出るのかな?」って思った。楽しかった。
・体には大切なところがたくさんある。
・自分のからだにはいいところがいっぱいあるんだなあと思った。
・私は性器のことが今まであまり分からなかったから、この勉強をしてすごく分かった。
・最初は笑ったりしたけど、そんなに恥ずかしいと思わなくなってきた。本当に自分にあるし、みんなあるものだから。
・今日は興奮し過ぎてパクパクパク・・・。それにしても先生すごいなあ。あんなにたくさんいつ作ったのかな。後ろの掲示も昨日から気になってしょうがない人がいた。
・最初は恥ずかしかったけど、体のことがよく分かった。
・男の子と女の子の体はそれぞれ違っていいんだなあと思った。
・なぜかおもしろくて笑ってしまった。


5 終わりに
・本時では、各器官の名称等、子供たちには初めての単語が多い。そのため、学習活動が受け身的になってしまうのではないかという危惧があった。そこで前日より、内性器の絵と各名称を示すカード、各器官の働きを尋ねるクイズや答えを教室後方に掲示し、新しい単語の多さに戸惑わず興味を持って学習できるよう配慮した。
・本時では、単に男女のからだの違いを強調するのでなく、性器の成り立ちや働きの共通点に目を向けさせ、男女がいかに共通性のある存在であるかということを知らせるよう配慮した。こうした知識は、ジェンダーへの疑問や揺さぶりの基となる、大切な知識ではないかと思っている。
・また、こうした知識(同じ原基が発達の途上で分化して性差となったという知識)は、性同一性障害の人々への理解にもつながるものである。本時では、分化の途上でトラブルに見舞われる人もあること、偶然にもからだと心の性が一致しないで生まれる人も存在することに触れ、傷つける言動をしてはならないことを伝えた。
・終末で、「これからの自分や友達の成長が楽しみですか?」と尋ねてみたところ、多くの子供たちが、楽しみだと答えた。自分たちの成長に見通しを持ち、成長を喜び合う心の豊かさを育てるのは、私達大人の責任なのだと改めて感じた。
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