第14回 山口セミナー
<テーマ>  人間にとって性とは何か 〜人権としての性を考える〜
04/07/24
時  程
 
ビデオ上映1

ビデオ上映2
昼   食

GID山口ネットワーク
報告

 虎井さんの記念講演

 質 疑 等



用語解説
<性同一性障害>

Gender Identity Disorder

生物学的な性別と精神的な性別が一致しない状態
<MTF>

男性から女性へ
<FTM>

女性から男性へ
<性別適合手術>

Sex Reassignment Surgery

生物学的性別の身体的形状を除去し、望みの性別の形状を得るための外科手術
<トランスジェンダー>

広義:性別を越境する人

狭義:精神的な性別に合わせて生活しようとする人
<トランスセクシャル>

性同一性障害のうち、性別適合手術まで望む人
<トランスヴェスタイト>

異性装によって、精神的な安定を得る人



「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」
 
 2003年7月10日、国会で同法が公布され、2004年7月16日から施行されている。(7月24日現在、認定者はまだいない。)
 
 この法律には、性別変更のためには「現に婚姻をしていないこと」「現に子がいないこと」などの5つの条件を満たすことが定められているが、当事者の間でこうした点への反対が根強い。

 性別適合手術をした人の14%に子どもがいるそうである。 


7/29 追 記
(沖縄タイムスより)
 
 2004年7月29日、特例法の施行を受けて戸籍の性別変更を申し立てていた沖縄県内の学生Aさん(20代)について、那覇家裁(福島政幸家事審判官)は男性から女性への変更を認めた。Aさんは「追っかけても手に入らず、否定されてきた自分のアイデンティティーを取り戻したという気持ち。やっと人生のスタート地点に立てた」と話している。

 

* 新聞記事を見て他県から駆けつけた人や、GID当事者も何組か参加し、盛会だった。中には、親子連れの姿もあった。
* 当事者と思われる何人かの人は、セミナーが終わって私達が会場を片付けている間も、熱心に感想を書いてくれていた。そして書き終わると、笑顔でそれを手渡して下さった。彼らは情報を求め、ここまで出向いてくれたのだし、こんなにも熱心に発信してくれたのだから、私も感想を受け取るだけじゃなく、もっと積極的に、「お話はどうでしたか?」とか、「喫茶店に行きますけど、ご一緒しませんか?」とか、「次の会にも是非。」とか、声を掛ければよかった・・・。(反省!)



・ 性同一性障害に苦しむ生徒、鶴本直(演じたのは上戸彩さん)の気持ちに寄り添い、視聴した。
・ 鶴本直のモデルは虎井まさ衛さん。虎井さんのエピソードを元に、このドラマは制作された。
・ 教室の中の出来事としてはリアリティがない場面もある(あり得ないことが起こったりする)ので、一教員としては、見ていてクールにならざるを得ないシーンもあった(私の場合ね)のだが、性同一性障害を世間に知らしめたという点で、このドラマの功績は大きい。
・ 虎井さんの友達で、女の声が嫌で焼き鳥の鉄串で声帯をゴリゴリやった人がいるそうだ。鶴本直がフォークで喉を突くシーンは、そのエピソードが元になって創られたのだという。
・ 男子生徒たちが、ありのままの鶴本直を受け入れ、泣きながら歩み寄るシーンでは、「きっと、あり得ない。」「男ジェンダーに揺さぶりをかける力は、ちょっとやそっとじゃ獲得できない。」などと感じながらも、鼻水ジュルジュル・涙ぼろぼろになった。女の体で生まれた一男性が自分らしく生きることが、こんなにも大変なんだという理不尽さ・不条理さが悔しくもあった。
・ イラクで襲撃され死亡した、山口県宇部市出身の小川功太郎さんが、NHKのディレクター時代に制作した番組。
・ 藤村梨沙さん(MTF)の取材が元になっている。彼女たちが本来の体を取り戻した後も、結婚や医療等々で差別を受け続けている様子がよく分かった。


〜 < 昼 食 会 > 〜
 私は、テーブルをはさんで虎井さんの目の前で食べたんだけど、初対面なのにあまりプライベートな事まで聞くのは失礼よね・・とか、もしかしたら恐い人(失礼!)なのかもしれない・・・とか、いろいろ思って、ちっとも話ができなかった。残念 (T-T)

・ 上原さんは、昨年夏、県内で初めて市と市議会に、各種申請書の性別記入欄の削除などを求めた陳述書と請願書を提出した。
・ その結果、216種類の書類について性別記載の必要性が見直され、56種類の様式から性別欄が削除された。
・ 投票入場券については、不正投票防止と男女別投票情報の集計の必要から、削除にはならなかったらしい。が、FTMやMTFの人たちは、そこに法律上の性の記載があるばっかりに、現実の容姿との違いから、不快な視線を浴びることが多いのだと言う。
・ また、県医師会等にも要望書を提出したそうだが、期待した回答は得られなかったそうだ。
・ 今後は、他の自治体や、ハローワークなど、就労面へのアプローチもしたいとのことだった。

                                          ☆ GID山口ネットワークのHPはこちら
・ 体と心の性が一致しないことで、これまで(性別適合手術前)どんなふうに苦しんできたのか等、詳しく話された。
・ また、歴史の中で、性同一性障害が社会でどう受け止められてきたかとか、最近の医学界等の動向についても話された。
・ 虎井さんは、小学5年生から手術費用を貯め始め(リコーダー演奏によって初めて手にしたお金が318円:虎井さんにとって、忘れられない金額だそうだ)、大学卒業4日目で渡米。治療を開始した。(カウンセリング、ホルモン注射、乳房切除、子宮摘出、ペニスや睾丸の形成等)
・ 以降、男性としての人生が始まったが、これまで戸籍が女性のままであったことから、いろいろな不利益、不便があったそうだ。心と体の性は手術によって一致したが、社会的、法的性別は未だに一致せず、性同一性障害のまま。そのため、結婚もできず、正社員にもなれなかった(住民票と保険証が必要であるため)。性別が確認されるので、部屋を借りることも、レンタルビデオの会員になることもできない。病気になっても病院に行けない。(実際に、病院に行かずに死亡した友達もおられるそうだ。)一般の人が普通にできることが、とても難しいのだと言われた。
・ こうしたことから、戸籍上の性を変更できるようにするための活動を始め、100人以上の国会議員にもお願いに回ったのだそうだ。
・ 映画の紹介もして下さった。「ボーイズ ドント クライ」と「ロバート・イーズ」、是非観てみたい。

【虎井まさ衛さん】

Question Answer 
男女共同参画について  当事者の中には、男女二元論が好きな人も多い。マイノリティだからと言って、性に対して柔軟な人ばかりではない。
トランスヴェスタイトについて  政治家によっては、性同一性障害には寛容だが、同性愛や異性装には厳しい人もいる。トランスセクシャルもトランスヴェスタイトも広義のトランスジェンダーとして一緒なのに、世間的には、「かわいそうな人」と「好きでやってる人」という見方に分かれてしまっている。
性別についての意識  性別のことを考えないで暮らせる状態にしたかったから手術した。だから今、性別について前ほど考えていない。
 今のところ性同一性障害のことばかり書いているが、ライターとして認められれば他のものも書けるだろう。一般的なライターよりも得意ジャンルがあると思っている。
(当事者からの発言)
教育界も理解を持ってほしい
 チームを組んで研修する人が増えてきた。自治体や学校から、啓発をがんばりたいとも言われるようになってきている。
 <FTM関門サークルの紹介>
どうすればいいのか?  性同一性障害の当事者は、二級市民以下の扱いをされるのをどうにかしたいのであって、見せ物や笑い物にしていいという考えのある人がまだいる。
「かわいそうな人」という考えの人がいるが  アメリカのある州では、障害者と同じ手当をもらって喜んでいる人や、「いらない」と突き返す人もいる。それぞれの人の考えや状況で決まるだろう。
 今まで人間以下の扱いだったのが、「かわいそうな人」になった。みんなと一緒の権利が認められるのに近づいたと思う。
どんな小中生だったか  小5でカミングアウトしたが、中・高校でも本気にされなかった。大学では、ゲイの友達がセクシャルマイノリティとして理解してくれた。信仰があるから寂しくなかった。よく人から、「同じ立場の人がいてほっとした。」と言われるが、他の人と同じがいいとも思わないし、一人でいるのも好き。
性同一性障害の範囲は?休みの日に女装することが多いのだが  WHOのICD-10と、アメリカ精神医学界のDSMーWーTRで定義が違う。日本の定義だと異性装だけではGIDとは言わない。
「金八先生」を見てどう思ったか  ラストシーンはあり得ない話だが、ドラマだから視聴者に分かりやすいようにした。

* なんだか、とっても勉強になる学習会だった。行ってよかった〜(o^_^o)

* 当然ながら、基本になるのは人権意識。その人その人をありのままに受け止め、尊重する。そんな当たり前のことが、確実にできる世の中になるように、しっかり努力してしていかなくちゃならない。

* 「人間にとって性とは何か」というのが今回のセミナーのテーマだったのだが、性とは生そのものなんだってことが、虎井さんやみなさんのお陰で、とってもよく分かった。

* 虎井さんは、9月に再び来県なさる。どこに来られるのかな〜?場所がまだ決まってないらしいんだけど、今からとっても楽しみだ。

@ セミナーの後、喫茶店で甘いものをたっぷり食べてから宴会場へ行った。σ(^^)

@ 虎井さんの優しさがほのぼのと伝わってくる宴会だった。人の話をよーく聞いて下さって、ほんとにやさし〜んだな〜と思った。癒されるひとときだった。

2ショットなのじゃ〜〜っ(喜)
      
座高が違うのは、私が正座してたからなのよ〜ん!
(↑言い訳・・・だって・・・ものすごく高い・・・(^^ゞ)
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