ふる里大師 藤見八十八ヶ所


 四国八十八ヶ所霊場巡りは、全行程が約1400kmで、歩くと1〜2ヶ月かかるそうだが、
この「ふる里大師」は、ゆっくり歩いても約4時間で終わるお手軽版。
 (全国各地に同じようなミニお遍路は結構あるらしい。例えば湯野の観音岳、旧新南陽市の千石岳にも・・。)

ここでは年に2回、4月21日と8月21日に、このようなセレモニーを開催しているそうだ。
 
誰でも気軽に参加できるわけだけど、私にとっては、一生に一度あるかないかの貴重な体験。
(今年は8/21がたまたま日曜だったので参加できた。そうじゃなければたいてい登校日だしね。)

里の人々の温かいもてなしの心に触れ、
信仰心に触れ、
ふるさとを思う気持ちやコミュニティの結束力、
連れだって歩く楽しさ・・・etc

いろんなことを肌で感じた楽しい1日だった。

 歩くっていいな、知らない人と触れ合うっていいな、ふるさとっていいな!


* _____ ミニお遍路_____  *

 「ふる里大師」は、四国のお遍路に行けない人のために、文政の頃、四国から霊場の土を運び、同じようなコースを作ったのが始まりだという。

 旧大藤谷村から旧温見村一円に弘法大師の像を分散安置し、約200年間に渡って地域の守り本尊としていた。しかし、一時途絶え、13年前にふたたび霊場を整備して復活、現在に至る。


             <お遍路基礎知識> 
同行二人(どうぎょうににん)
 お遍路さんは、弘法大師と共に歩いて修行しているんだそうだ。

南無大師遍照金剛同行二人
 弘法大師が修行を導いてくれるということらしい。

即身成仏
 弘法大師空海が唱えた真言宗(真言密教)の教えの根幹。
 密教の修行の実践により、誰でも直ちに仏になることができるという教え。



と、言うわけで・・・

* _____ お大師さんを巡る _____ *
 
 スローペースでてくてく歩いた。最年少は4歳。
 背中には、「南無大師遍照金剛」の文字。
 88体全てのお大師さまに、お賽銭を供え、手を合わせ般若心経を唱える。写真左のお坊さんは、真言宗の僧ではないそうだ。お大師様は真言宗だから、宗派は関係ないみたいだ。
 おにぎりや、きなこ餅、お赤飯、お菓子にジュース・・・いろいろなお供え物が。
 ガラスケースに入ったお大師様。履き物やペルシャの水差しもくっきり。  このお大師様は「人見知り」に効くらしい。
 こちらは250年前の建立  神社にあったが、こちらはお地蔵様なんだそうだ。宗派だけでなく宗教にもこだわらず、どっちもOKっていうところが大らかだ。
 前夜から雨が降っていたので、「あるのかなぁ?ないのかなぁ?」と大層気を揉んだが、参加してみて悩む必要など全然なかったことが分かった。雨が降ろうと槍が降ろうと、恐らくは大洪水でもない限り、お天気によって予定が変わるなんてあり得なかったのだと思う。
 終了後、年長者が、「恵みの雨で、とても御利益がありました。」と、この日の天気を称えたのには感心した。

* _____ お接待 _____ *
  お接待は、自分の代わりに参ってほしいという願いのもとに行われる。だから、お遍路さんは、決してお接待を断ってはならないという。
 
 道中には、「南無大師遍照金剛」の赤い幟があっちこっちに掲げられており、そこでお接待を受けた。他にも、トラックやワゴン車で地元の人が、お菓子やおにぎり、いなり寿司、押し寿司、天ぷら、アンパン、ジュース、缶コーヒー、ヤクルトetc・・・様々なものを配って下さった。
 「キャー、今度はあめ玉だったよ。」「おいし〜(^^)」などと感動。
 
 が、歩くにつれ、バッグはますますふくらみ、ますます重く・・・。なるべく食べて荷物にならないようにしたが、消費量より供給量が上回っていた。
 たくさん歩いたものの、ダイエット効果はまず期待できそうにない・・。

* _____日本の原風景 _____ *

隅々まで手入れの行き届いた里だった。
なんてきれいな日本の原風景なのだろう。


棚田

道端の栗

あ〜んな遠くにも人家が。

小川のせせらぎ

こんな立派な石垣が組まれている所も。

途中で雨がいっぱい降った。

出そうだ。

出た!クマではなく私です。

小学校跡地には
柔和なお顔の二宮金次郎さんが。
 
 このミニお遍路に誘って下さったT先生(山口県「教育相談・臨床教育」研究会の主催者・指導者)が言われるには、歩くことで一種のカウンセリングになっているということだった。農家はとってもストレスフル。祭りにも同じような効果があるが、こうした催しをすることで、昔の人は精神的に楽になれたのではないかとおっしゃっていた。
 
 う〜む、鋭い指摘だ。歩くうちに、このシャイな私が知らない人ともたくさん言葉を交わすこともできたしね。自分のペースで歩けない超スローペースに最初はちょっと戸惑ったりもしたが、ほどよい身体の疲れが心の解放感につながり心地よかった。
 
 これは、今日参加できなかった”山口県「教育相談・臨床教育」研究会”のみなさんにもお知らせしなければっ!
 
 


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----- 8.21.2005 -----

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