ネパールに文房具を贈ろう!(5年:学活)
4年前からネパールに文房具を贈るようになったK養護教諭が、今年も夏休みにネパールを訪問することになった。それを知った子供たちは、自分たちも少しでもネパールの子供たちの役に立ちたいと、寄せ書きをしたり、文房具を持ち寄ったりして準備を進めた。今年は他校の児童にも声をかけ、全部で段ボール箱20箱分の善意が集まった。

約2週間のネパール滞在の間、K養護教諭は精力的に山間部の学校を回り、文房具を必要とする子供たちに手渡していった。そして帰国。
子供たちはK養護教諭からネパールの話を聞かせてもらったり、写真や本を見せてもらったり、サリーを着せてもらったりして大喜びだった。
その後、ネパール人の弁護士さんをお客様にお迎えする機会があり、これまで以上にネパールの貧しさや、豊かになりたいという強い思いなどを感じ取っていった。
 <弁護士さんの話>
  ・日本の発展を見て、人間にできないことなどないと思った。
  ・ネパールでは、医者や社長がお金持ちだ。子どもたちは一生懸命勉強し、お金持ちになりたがっている。
  ・物価が安いので、30万円くらいあれば3階建ての家を建てることができる。
  ・毎日1回は停電するので冷蔵庫は使えない。
また、ネパールという国についてインターネットで調べるなどして、子供たちとネパールとの距離はどんどん近いものになっていった。

そして、その後、K教諭に同行してネパールに行ったKRY(地元放送局)が制作したドキュメンタリーを視聴。子供たちは、ネパールが世界で最も貧しい国の一つであることや、学校に行けない子供もいることなど知ってはいたが、それでも映像の力は絶大だった。ネパールの想像を絶する貧しさ、自分たちが当たり前と思っていることができるありがたさ・・・。日本以外の国をほとんど知らない子供たちにとって、ネパールの生の映像は、心に深く染み込んだようだった。以下は、子供たちの感想である。

・教室に机がないことを知り、ものすごくびっくりした。机どころか床もなく、雨の日はべちゃべちゃだった。
・誰でも学校に行けるわけじゃない。勉強したくてもできないのが悲しい。
・子供たちはものすごく小さい。栄養が足りないと体が成長できないことが分かった。
・日本なら努力すればかなうのに、ネパールだからかなわない夢がある。みんな、かなわないかもしれない夢でも信じて努力していた。望むものが手に入らないかもしれない状態なのに頑張っていた。
・雨が降ったら教室が水浸しになるのに、何時間も歩いて一生懸命学校に通ってきてすごいと思った。
・家の都合で学校をやめなければならない子がいた。私だったらものすごく泣く。
・これからもネパールの人たちを思い出しながら、物を大切に使っていきたい。
・あげた文房具を喜んでくれるか心配だったけど、大喜びしてくれたので嬉しかった。
・大切にしてくれるからあげた甲斐があった。
・ぼくも短くなった鉛筆とかを捨てないようにしたい。
・給食を残さず食べるようにしたい。
・これからもネパールの人たちを思い出しながら、物を大切に使っていきたい。
・たったの鉛筆1本だけど、とっても大切に使われていることが分かった。
・私は、ネパールや貧しい国の人に役立っている学校に通っていてよかったと思う。
・実際にネパールに行き、貧しい人たちと暮らしたい。


ネパールには中国軍の侵攻により
、今も多くのチベット難民が存在する。学校の数も圧倒的に不足しており、上記の通り、机や椅子のない教室も少なくない。K教諭とのつながりがなかったら、またネパール人の弁護士さんに会うことがなかったら、どれだけネパールのことを知ったとしても、子供たちにとってはやっぱり遠い国なのだと思う。様々な体験を通して、ネパールが身近になったことをとてもありがたく思うし、子供たちには来年も再来年もネパールに文房具を贈る運動に参加してもらいたいものだと思っている。

ただ、いくら文房具を贈っても、いくら外国の援助で学校に机が揃ったとしても、それだけで国が豊かになるわけでもなく、消費生活だけが彼らの(我々の)目指すべき豊かさであるとも思わない。必要な物を贈ることには意味があるが、偽善者然と物資を援助するばかりではなく、何が彼らへの貢献かということを考える機会を持つべきだったと思う。援助してそれで終わりというのなら、ただの自己満足に過ぎない。ネパールを創造するのはネパール人自身であり、我々の援助は自立のための一歩でなければならないはずなのだから。こうした部分が今回の一連の体験活動では、ちっとも学べていなかった。道徳の時間等も使って、もっと丁寧に考え合うべきだった。(もう手遅れ!=なぜなら実践は9月でupは翌年7月だから。) せっかくの機会を得ていながら、総合的な学習の一単元として構想する労力を惜しんだ私の惨敗。次年度へつなぐ課題である。

                                                                            

平成14年9月実践(平成15年7月まとめ)

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