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サーカスのライオン
第3学年 国語科学習指導案
互いの考えを尊重しつつ話し合うことで,子ども達は表現の喜びを感じ,人とのつながりを深め,「伝え合う力」を伸ばすことができるのではないだろうか。
研究仮説
 双方向の話合いは,聞き手が話し手の話す内容を受け止めた上で自分の考えを再構成し,それを話し手に返すことで成立する。その際,互いに相づちや表情に気をつけ,相手の意図や考えをくみ取りながら聞いたり話したりすることは,相手を尊重する態度の表れであり,それによって「話したい」「聞きたい」欲求も増し,より質の高い「伝え合い」も育ってくる。クラスに互いを尊重する土壌のある時,子ども達は友達の考えを聞いて自分の考えを深めたり,それを相手に伝えたりする中で,感受と表出の連携を感じ,人とのつながりにも目を向けることができるだろう。
 こうしたことから,子ども達が自分達の思いを「伝え合う」ためには,話合い・聞き合いに慣れることも大切だが,互いを認め合う安心感のある学級風土こそ大切にしたい。勇気を持った発言を讃え,声の小さな友達の話も静かに聞こうとする思いやりや優しさ,聞いてくれたことへの感謝の気持ち等,優しさのある学級作りに努め,それを基盤にした意図的で計画的な学習指導を積み重ねることで,「伝え合う」喜びを感じ取らせたい。そしてこのような「伝え合い」を通してこそ,子ども同士のつながりはいっそう深まり,「伝え合う力」も相乗的に高まり合うのではないだろうか。
研究仮説について
 本学級の児童は,1学期の「ゆうすげ村の小さな旅館」や2学期の「つな引きのお祭り」で,
時を表す表現に着目しながら場面をとらえ,あらすじをまとめる学習をした。また2学期の
「木かげにごろり」では,場面の移り変わりや立場の逆転による心情の変化のおもしろさを
味わった。これらの学習により,物語を読む時には登場人物や場所・時・心の変化等に着
目することで,物語の世界をより豊かに楽しむことができることを学んできた。民話や説明
文・物語など,あらゆる分野の読み物に興味を持ち,進んで読書しようとする子どもも多い。
 話すこと・聞くことにおいても意欲が高く,発表の練習に進んで取り組んでいる。しかし,
劇や詩の暗唱など繰り返し練習したことを発表する時にははっきりとした声が出せるが,
自分の考えを発表する時などは,自信を持てず聞き取りにくい声になってしまう子どもも
少なくない。自分の考えを話すことに集中しすぎて相手の目を見て話せなかったり,他者
の考えにすぐに同調し,自分の考えとの違いを考えずに聞いている子どもも多い。総じて,
相手や目的を意識した話し方・聞き方が十分身に付いているとは言い難い。
1 児童の実態
2 単元名
 本教材「サーカスのライオン」は,サーカスで暮らす年老いたライオンのじんざが,サーカス
の大好きな男の子とのふれあいによって,若かった頃の精気ある姿を取り戻すが,火事で逃
げ遅れた男の子の命を救うため自らの命を投げ出すという物語である。男の子を炎の中から
救い出し,自らは金色に光る炎となって天に駆けるクライマックスは,これまでの教材とは違い
悲劇的な幕切れだが,翌日の観客の描写が悲しみの余韻と共に希望を感じさせる終末となっ
ている。物語は擬音や擬態語,色,会話文を多用したテンポのよい文章に支えられており,比
喩・暗喩,倒置法等によって,児童の感動をより効果的に引き出す仕掛けとなっている。
 本単元では,じんざの気持ちの移り変わりを出来事の流れに沿って読み取り,それを「伝え
合い」によって深めていく。友達と読みを交流・共有することで,確かな読みの力と豊かな表現
力を育てることがねらいである。
 「伝え合い」をより効果的に成立させるためには,一人ひとりの細やかな読みが不可欠である。
指導に当たっては,じんざの行動や心情,情景を表す言葉や,それらを詳しくする言葉に常に
着目させ,叙述に即して場面を豊かに想像することができるよう発問を工夫したい。また,グル
ープや一斉の場など,「伝え合い」の形態を適宜変化させ,相手意識・目的意識の向上・定着
に努めたい。そして,伝え合うことは楽しく,仲間とのつながりをも強くすることを身を持って感じ
取ることができるよう導きたい。
3 指導の立場
(1)話の展開に興味を持ち,じんざの心の動きを考えながら読み味わうことができる。 【関心・意欲・態度】
(2)じんざの行動や心情,情景を場面ごとに読み取ることができる。【読む】
(3)叙述に即して読み取ったことや,自分の思いや考えを,聞き手の反応を見ながら分  かりやすく伝えることができる。【話す】
(4)相手の考えを尊重し,大事なところを落とさずに最後まで聞くことができる。 【聞く】
4 目標
 第一次 全文を通読し,物語のあらすじと構成をつかむ。(2時間)
 第二次 各場面で話し合う課題を考える。(2時間)
 第三次 叙述に即して,じんざの行動や心情,情景を読み取る。(2時間)
 第四次 各グループで決めた課題について話し合う。(5時間)
  第1時 年老いたじんざの悲しみ(若かった頃との対比)
  第2時 男の子と出会ったじんざの喜び
  第3時 男の子とのふれあいを通して前向きな気持ちになっていくじんざ
  第4時 命を投げ出すじんざの心情(本時)
  第5時 「いっしょうけんめいに手をたたいた」観客や,火の輪を5つにしたおじさんの心情
 第五次 心に残った場面を選び,音読発表会をする。(2時間)
5 指導計画
 (全13時間)
(1)目標
  男の子を助けるために命を投げ出すじんざの心情を読み取り,それを伝え合う活動を 通して,じんざの生に対する考え方を深めることができる。
(2)準備物   じんざの絵
(3)指導過程
学習活動・内容 主な発問 教師の支援
1 前時の学習を想起し,本時の課題を確認する。
・信頼と共感
○これまでのじんざの気持ちを思い出そう。 ・男の子との交流を通してじんざが気力を取り戻した様子を想起させる。

・じんざの気持ちを想像しながら,本時の場面を音読させる。
班別課題例:じんざは死ぬ覚悟ができていたのだろうか?
2 ワークシートへの書き込みを元に,班で決めた課題について話し合う。
 ・じんざの行動
 ・じんざの心情
 
 ・聞き方
 ・話し方
○課題に関係のある文や言葉を基に話し合おう。


○聞き方,話し方に注意しよう。
・様子を表す言葉や,じんざが主語の文を手がかりに,じんざの気持ちを考えるよう促す。

・じんざの気持ちを考えられない児童には,「ひとりでつぶやいた。」「力のかぎりほえた。」などのわけを考えるよう指示する。(評価@)

・自分の意見と比べながら聞いたり,相手の反応を見ながら話したりするよう指示する。(評価A)
3 グループで話し合ったことを伝え合い,じんざの気持ちを考える。
 ・火事と火の輪の比較
 ・じんざの恐怖感
 ・死への覚悟
 ・二人の心のつながり
 ・満足感
○じんざは火が恐くなかったのかな?

○どうして「わしは火になれていますのじゃ。」とつぶやいたのかな。

○「ウォーッ」の意味を考えよ う。

◎じんざは満足かな。
・挿絵から,火事と火の輪を比較させ,違いをつかませる。

・自分の考えの基になる言葉を明らかにするよう指示する。

・前時の挿絵を示し,じんざにとって,男の子がどういう存在だったのか想起させる。

・「ウォーッ」を人間の言葉に置き換えるとどうなるか投げかける。

・p75を音読し,男の子を助けて空を駆けたじんざの満足感を読み取らせる。
4 本時の学習を振り返る。
 ・本時のまとめ
 ・自己評価
 ・次時への意欲づけ
○学習したことをワークシートにまとめよう。

○「国語一言日記」を書こう。
・板書されたことをワークシートに書くよう指示する。

・友達や自分のいいところを振り返るよう投げかける。( 評価A)

・次時は最後の場面を学習することを知らせる。
(4)評価
  @ 何としても男の子を救い出したいじんざの気持ちを想像することができたか。(ワ   ークシート・話合い)
  A 友達の意見と比べながら聞いたり話したりしたか。(話合い・自己評価シート)
6 本時案
(第四次4/5時)


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子どもの反応
学習活動2 学習活動3 学習活動4
<班ごとの話合い> <伝え合い・話し合い> <本時の振り返り>
自分達で課題を決め、じんざの心情に迫った  班で話し合ったことを伝え合い、
疑問点は質問し合った。
 自分の学習ぶりを振り返り、成果を確認。
友達のよさも記録した。


【第四次】(@=班別課題, ・=子どもの発言)  … 話合い・ワークシートより

 (1)第1場面(1/17実施)…アフリカの家族を思いながら,長年サーカスで働き続けてきたじんざの境遇を読み取った。

@ じんざはどんな気持ちで働いていたのか。
   ・ お客に誉められるように頑張っていた。
   ・ 拍手が嬉しい。
   ・ 家族に会いたい。
   ・ アフリカに帰りたい。
   ・ もう1回走りたい。
   ・ 年取っているから、もうえらい。

@ じんざは、どうしていつもアフリカの夢を見ていたのか。
   ・ 家族に会いたい。
   ・ 恋しい。
   ・ 兄さん達に会いたい。
   ・ またアフリカの草原を走りたい。
   ・ 無理やり連れて行かれたから。
   ・ いつになったら帰れるのかと思っていたから。

@ おじさんがよそ見しているのにどうして3回、4回と繰り返したのか。
   ・ 飛ぶのが癖になった。

(2)第2場面(1/18実施)…じんざとおじさんの信頼関係を読み取ると共に,独りぼっちで暮らす男の子と出会ったじんざの喜びを読み取った。

@ どうしておじさんは代わってあげたのか。
   ・ じんざを元気づけるため。
   ・ おじさんはじんざを好きだから。
   ・ 退屈で寝てばかりいて,目が白く濁ってしまったから。
   ・ おじさんとじんざは心が通じ合っているから。
   ・ じんざは外が好きだから。
   ・ じんざがしょげていたから。
   ・ よそ見してても頑張ってくれていたから。

@ どうしてじんざは男の子に正体をばらさなかったのか。
   ・ 男の子を恐がらせたくないから。
   ・ 二人ともひとりぼっちだから。
   ・ 男の子が「大好き」と言ってくれたから。
   ・ せっかく仲良しになったから。
   ・ 正体をばらすと来てくれないかもしれないから。
   ・ おじさんが怒られてクビになるといけないから。
   ・ お互い相手の気持ちがよく分かるから。

 (3)第3場面(1/21実施)…男の子とのふれあいを通して,生きる意欲を取り戻していったじんざの心情を読み取った。

@ どうしてじんざは元気になったのか。
  ・ じんざと男の子はすごい友達だから,心配させないように元気になった。
  ・ 好きな男の子にかっこいい姿を見てもらいたいから。

@ どうしてじんざは嫌いなチョコレートを受け取ったのか。
  ・ 男の子に「大好き」と言われて嬉しくて受け取った。 
  ・ 男の子の気持ちが分かったから。
  ・ チョコレートに愛情がこもっていた。
  ・ 断れば男の子が傷付くから。
  ・ せっかく持って来てくれたから。
  ・ 断れば嫌われるかもしれないから。
  ・ 男の子がじんざを元気づけるためにくれたから。

@ どうしてじんざはくじいた足を隠したのか。
  ・ 男の子が見たら心配するから。

 (4)第4場面(本時:1/23実施)…男の子を救うために命を投げ出すじんざの心情を考えた。

@ どうしてじんざは足が痛いのに火の中に飛び込んだのか。
  ・ せっかくの友達がいなくなるから足の痛いのも忘れて飛び込んだ。
  ・ 男の子が死んだら,またしょんぼりして気力を失うから。
  ・ 夢中だった。
  ・ 友達が死んだらじんざの友達がいなくなるから。
  ・ やっとの友達がいなくなったら寂しいし,元気がなくなったら,また1日中眠ってご飯も食べなくなる。だから命がけで守ろうと頑張った。
  ・ 男の子をほったらかしにしたら男の子が悲しむ。
  ・ 男の子が死んだら,男の子の家族が悲しむから。
  ・ 大好きと言われたから。
  ・ 分かり合えてる二人だから。
  ・ 男の子に感謝して,恩返し。

@ じんざは、死ぬ覚悟ができていたのか。
  ・ 男の子が死んじゃダメだから,覚悟はできていたと思う。
  ・ じんざは,自分のことは考えないで助けに行ったと思う。あんなにおとなしく死ぬライオンは見たことない。
  ・ 男の子が大好きだから、じんざは死なずに助けようとした。
  ・ 男の子に「大好き」と言われてじんざも男の子を大好きになって嬉しかったから,死ぬ気はなかった。
  ・ 「ぱっと火の中に飛び込んだ。」で分かる。
  ・ 死ぬ覚悟は,初めは全然なかったけど,後から覚悟した。
  ・ 二人で助かりたかったけど,男の子だけでも助けたいと思うようになった。
  ・ 男の子だけでも助かれば,自分も生きている気持ちになれる。

@ 「ウォーッ」の意味
   ・ 力の限り吠えて、みんなに自分はここにいると伝えた。
   ・ 「男の子を助けてくれ。」という意味。
   ・ 全ての力を振り絞って言った。

(5)第5場面(1/28実施) …じんざを惜しむおじさんや観客の気持ちを想像した。

@ ライオンがいないのに,どうしておじさんは火の輪くぐりの準備をしたのか。
  ・ じんざが帰ってくるかもしれないから。
  ・ じんざがいなくても,おじさんやお客さんの心にじんざがいるから。
  ・ 火の輪を5つにしたがっていたじんざのため。
  ・ おじさんは,普通のことをするしか仕方なかった。どうにもならなかった。
  ・ じんざは天国でにこにこしていると思う。
  ・ じんざはいないけど,じんざを見守るために準備した。
  ・ 天国でとんでいるように見せたかった。
  ・ 天国でもサーカスをしてほしかった。
  ・ 天国でサーカスをやっていることをおじさんはお客に伝えたかった。
  ・ じんざがいなくなって,おじさんは悲しい気持ちで胸がいっぱいだった。
  ・ 火事の前,じんざが若い時のように火の輪を5つにして通り抜けようと言っていたのを聞いていたから。
  ・ ずっと一緒にサーカスをやっていて,おじさんにはじんざの気持ちがよく分かっていた。
  ・ じんざがいなくてもお客さんが一生懸命拍手してくれるから,準備した。
  ・ ムチの中にはじんざとの思い出が詰まっているから,天国にいるじんざに思い出を見せたかった。

@ どうして観客は,一生懸命に拍手したのか。
  ・ じんざのやったことに感動したから。
  ・ じんざの火の輪くぐりは一番大人気だから。
  ・ じんざのいないサーカスを自分の目で見たかった。
  ・ 天国でもサーカスをしてほしかった。
  ・ じんざの気持ちとお客の気持ちが通じ合った。
  ・ 火の輪くぐりの時,お客はいつも拍手していたので,じんざがいなくてもいつも通り拍手した。天国で火の輪をくぐっているかもしれないから。
  ・ お客さんにはじんざがとんでいるように見えたんだと思う。

【国語一言日記】
○ 自分なりのめあてに向かって努力できた子
  ・ もうちょっと自分の考えをいっぱい書きたい。→今日は,自分の考えがいっぱい書けたのでこの調子で頑張りたい。
   →今日はいっぱい書けたので,明日は基になる言葉をいっぱい書きたい。
  ・ 今日発表できたからよかった。
  ・ いろいろ考えたから疲れた。
  ・ 辞書で調べておもしろかった。
  ・ 自己評価がアップしてよかった。
  ・ 今日はいつもより自分の考えのところがいっぱい書けたことが嬉しかった。
  ・ みんなよく言っていたけど,私たちだけ言えなかったので,次は頑張りたい。
  ・ 友達の反応を見ないでしゃべったからいけないと思う。
 
○ 友達の頑張りに目を向けた子
  ・ 友達がいい意見をいっぱい言っていたから私も勉強になった。
  ・ 発表はできなかったけど,人の発表を聞いてよかった。
  ・ 〜さんが,聞こえなかった時に勇気を出して「もう1度言って下さい。」と言ったのがすごかった。
  ・ いろいろな考えが出てびっくりした。
  ・ いろんな人が大事なことを言っているから私もそれを見習いたい。
  ・ 〜さんが,先生にアドバイスをもらって「もう1回言い直します。」と言ったのがよかった。
  ・ 今日も〜さんが大活躍で,すごいしうらやましい。
  ・ 〜さんの意見を聞いてよく分かった。
  ・ 〜さんが,ほとんど学習ノートを見ないで司会ができていたからすごい。
  ・ いろいろな意見がいっぱい出てきた。 
  ・ じんざの気持ちをよくみんなで言えた。
  ・ チーム全員がじんざのことをいっぱい知っていたので私はびっくりした。

○ 物語の内容に感動した子
  ・ じんざが死んでなかったら男の子は幸せだと思った。
  ・ じんざはチョコレートが嫌いだけど受け取ったから,男の子がそれだけものすごく好きなんだと思った。
   ・ じんざのことがとてもよく分かった。

○ 次のめあてを持った子
  ・ ぼくが司会者だったけど,あまり上手じゃなかったので次は頑張りたい。
  ・ 今日じんざの気持ちがとても分かった気がする。だからもっとじんざの気持ちが知りたい。

3 心に残った場面とその理由(事後の感想)
 ○ 男の子と会った場面
 ・ 運命的な出会いだったから。
 
 ○ 男の子がお見舞いに来た場面
 ・ じんざの心が温かくなったから。
 ・ じんざが男の子のために5つにしてくぐり抜けてやろうと思ったから。
 ・ チョコレートを渡して「元気になって」っていう所がいい。
 
 ○ 火の中に飛び込んだ場面
 ・ じんざが男の子を助けたから。   ・ 死んでしまったから。
 ・ 金色のライオンになって消え去った所が悲しい。
 ・ 小さな命を救って,自分は命をなくすのがとても悲しい。
 ・ 大好きな友達だから助けた所がたまらない。
 ・ 火がごうごう吹き上げても最後まで頑張って守り通したのがすごい。
 ・ 止まらずに火の中に入ったから。  ・ 命をかけたから。
 
 ○ サーカスの最後の日,じんざがいないのに5つの火の輪が準備され,ムチだけが鳴った場面
 ・ おじさんの気持ちが分かるから。
 

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考 察
○  本教材の読み取りを通して,子どもたちは「おじさんとじんざ」「じんざと男の子」、そして「じんざと観客」「観客とおじさん」の心のつながりについて考えることができ
た。また,命や生き甲斐など,目に見えないものの存在についても思いを巡らし,自分たちなりの考えを持つことができた。仲間の存在感が増し,自律的な生活も
できるようになる中学年後期のこの時期に,こうした素材に出会うことができたのは幸いだった。

○ 学習課題を敢えて共通課題とせず,班ごとに考えさせたことで,課題に主体的に立ち向かう構えが育った。

○ ワークシートを使用することによって,自分の考えを整理して話合いに臨むことができた。
  教師の側も,誰がどんな考えを持っているか事前にチェックすることができ,指名に生かすことができた。

○ 自分の学習ぶりを振り返る上で,自 己評価シートは有効だった。前時までの学び方と比べることもでき,皆,楽しそうに自分の成長を見つめていた。
  また,友達のよい所を見つけるのにも一役買い,目標にしたい姿を思い描く子どももいた。

○ 自分の思いや考えを,聞き手の反応を見ながら分かりやすく伝えることに 関しては,まだ十分な成果を上げたとは言い難い。
  書いた文を読むだけで精一杯だったり,発表するだけで満足し,友達に聞こえる声が出せなかったりする子も依然として多く,今後の課題である。

○ 相手の考えを尊重し,大事なところを落とさずに最後まで聞くことや,それを吟味し解釈したことを話し手に再び返すということにも,まだまだ不慣れである。
  話し手の話した内容が聞き取れず,問い返すことをせずにワークシートを黙々と写し取ろうとする子どもすらいた。今後も引き続き,指導に努めたい。

○ 本時では,叙述を根拠に論を組み立てる作業が不十分だった。「思わず身ぶるいした」「力の限り」「ウォーッ」「けれども」「足を引きずりながら」などのキーワードを
  前時までに抽出してはいたが,本時で触れるゆとりがなく,反省している。


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