いのちの授業4「ライフプラン発表会」

( 6 年 )

 「描いたことは必ず実現するから、そのつもりで描くように。」「自分のためだけでなく、
社会に役立つ生き方を考えてみよう。」と事前に投げかけておいた。

 子ども達は楽しそうに1枚1枚のカードの作成に取り組んだ。
 休み時間のたびにコツコツと描いている子もいれば、発表会直前になって慌てて数枚仕上げた子もいた。
どのカードにも、その子らしさが表れていた。

 そして今日、実物投影機を使ってライフプランの発表会をした。

 自分の人生設計を初めて考えた子や、初めて人前で話した子も多かったと思う。
みんな笑顔だった。自分への期待でいっぱいで、自信に満ちた表情だった。とても幸せそうだった。

発表の後は、掲示板に張って見合った。
海外ボランティアに関心を持っている子。
高校時代に外国への理解を深め、募金したいのだそうだ。
母一人子一人の家庭の子。
お母さんは長時間トラックに乗って働き、この子を支えている。
ちょっと独特だったのは、人生設計に「離婚」の予定を入れて
いたこと。



<S夏>
22才 保育士になる。
結婚する。
23才 長女誕生
子どもが生まれても仕事を続け、人のために役立つ。
24才 長男誕生
「子どもを育てると、親の気持ちも分かって保育士の仕事にも役立つね。」と言うと
とても嬉しそうだった。
60才 年金生活
骨が折れて救急車で運ばれる。
ここでみんな大笑い。華奢な子なので、骨に自信がないのかも?
100才 死亡


<S悟>
22才 アメリカに行って化石学者となり、化石を見つける。
この子はとても化石の好きな子だ。
修学旅行で「いのちの旅博物館」に行き、様々な化石をとても興味深く観賞した。
26才 イギリスに行って、博士の任務
28才 新しい化石発見
30才 結婚
31才 家を建てる。
40才 ロシアに行く。
化石がよく発見されている場所なので行きたいようだ。
59才 帰国
102才 安らかに死亡


<N美>
17才 音大に入るため高校で猛勉強
N美は音楽と英語が大好きな子だ。
19才 音大に受かる
23才 音楽の先生になる
25才 結婚
27才 長女出産
30才 世界のあらゆる所へ行く
ここで「先生みたいになるよ〜。」と観客からヤジ(どういう意味???)
32才 同窓会
50才 孫が生まれる
60才 定年退職。猫を飼う。
100才 ひひ孫と100才を祝う。
サプライズパーティーの絵が描いてあった。


<T大>
17才 甲子園
18才 巨人へドラフト3位
20才 一軍になる
21才 セカンドのポジションをもらう。背番号は7
22才 F君と戦う。
F君とはいつも仲良く野球の話をしている仲。
一緒にプロになり、ライバルとして競い合っていきたいと言っていた。
42才 引退
43才 コーチになる
60才 コーチ引退
93才 生と死をさまよう
94才 F君の寄付した金で助かる
ここでみんな爆笑。F君は全財産を寄付すると言っていた。
134才 死ぬ

<R介>
18才 船の免許を取る。
お父さんは漁師で、本人もとても釣りが好きな子だ。
しかし予想に反し、漁を職業にはしないと言っていた。
博士になったY君と飲み会
25才 Y君の家が建つ
Y君と一生の友達になるという希望を持っている。
80才 遺書を書く
「もうすぐぼくは死にますが、頑張って生きていって下さい。」
90才 死ぬ準備をする
100才 死亡


<Hな>
18才 パティシエになるための大学に入る。
22才 大学卒業。お菓子作りの店へ修行に行く。
23〜27才 結婚
24〜25才 資格を取る。
25才 外国に修行に行く。
27才 帰国
35才 先生に会いに行く。
38才 家族旅行
40才 子犬をもらう。
51〜90才 散歩
65才 店を子どもに譲る。
110才 死亡


<R音>
19才 トリマーの勉強
22才 ペットを飼う。トリマー試験合格。
24才 店で働く。
28才 店を建てる。
45才 店を辞める。
50才 旅行に行く。
55才 小学校の思い出文集を読む。
60才 昔の友達に会いに行く。
65才 また働きだす。
80才 仕事を辞める。
85才 先生に会いに行く。
90才 動物をまた飼う。
100才 死亡

このライフプランを作る元になったのは、前時で描いた「ライフライン」





↑ アイスホッケーのクラブに通っている子。
試合前になると夜11時くらいまで練習することも珍しくない。
が、選手生活は、たったの3年の予定らしい。



この時点(前時)では、まだぼんやりとしたおおざっぱなプランだったが、
カードに一コマずつプランを描いていく中で、「人に役立つこと」「世の中のためになること」
「自分にもできること」が少しずつ明らかになっていったようだった。

もちろん、プラン通りに物事が運んでいくということもないだろうが、行き当たりバッタリではなく、
自分の人生に夢を持つ、見通しを持つということは、自分を信じて生き生きと生きるための大事なステップではないかと思う。

 
<本時:子ども達の感想>

・ 緊張して声が小さかったかなあと少し心配。でもみんなの人生プランが聞けてよかった。

・ 今日は小学校最後の参観日だった。すごく面白かったのはG君やO君。すごく内容がたくさんあったのは、FさんやHさんだった。夢がない人はほぼいなかったのがすごいと思った。Oさんの薬剤師とかはすごかった!!私は、練習はともかく、本番でちゃんと声を出せるか心配だった。けど、きちんとしゃべれたのでよかった。

・ ぼくの夢は寿司屋だ。なので高校も大学も行くことにしている。夢がかなうのかよく分らない。でもHさんやFさんは人生プランに、ぼくの店に来ることを、G君は「ヤンマー河童寿司」なんていう店名まで考えてくれた。みんなの期待を裏切りたくないので頑張って勉強して寿司屋になりたい。夢は実現すると思っていたい。

・ 自分の夢がよく語れた。みんな長いのを作っていてすごいなあと思った。「願えばかなう」・・・信じてみようと思う。

・ 発表する時、別に緊張はしなかった。みんなが将来どんな事をしたいか分かったのでよかった。楽しかった。

・ みんなそれぞれに良い人生を送ろうと考えているのかなあと思った。G君、T君の人生プランが面白かった。

・ みんなの夢が知れて良かった。面白いこともあってとても楽しかった!

・ みんな声がハキハキしていた。

・ みんな社会に役立つことを発表していたのですごいと思う。もう少し詳しいライフプランを作ればよかった。みんなたくさんの夢を持っていてすごいと思った。私はみんなより夢がないと思った。

・ ○さんは、説明をちゃんとしていたから見習いたい。私はちゃんと大きな声が出ていたか心配。

・ みんなほとんど声が大きかった。私も声を大きくできたのでよかった。

・ ちゃんと発表できてよかった!緊張した!!みんな夢が叶うといいなと思った!私も頑張ろう!

・ みんないろいろなことをしたいんだな。

・ いろいろな夢を持っている人がいるんだなと思った。もっとカードを増やしていけばよかった。

・ 寄付する人などが結構いて、すごいと思った。もっと描けばよかった。

・ やっぱり長生きが一番。みんな夢を持っていていいと思った。

・ 人間は必ず死ぬ。もっとわかりやすくすればよかった。

・ ちょっと発表中に笑い過ぎたかも。最後の参観日だったのに、発表する時に母がいなかったのでショックだ。でも頑張った。

・ 女の子は結婚が必ずあるってことを知った。ライフプランを知れた今日を思い出して、未来へはばたきたい。

・ 先生に会いに行くのは、もうちょっと早めに行きます。(85才になったら先生に会いに行くと言ってくれた子。私が「たぶん無理〜。死んでるぅ〜。」と言ったため。)

この日は、小学校最後の参観日だった。保護者のみなさんにも全員の発表を見てもらうことができたので良かったと思う。子どもの成長を感じた方も多かったのではないだろうか。

 終末で、日野原重明さんの「十歳のきみへ」の一節を読み聞かせたかったのだが、時間が足りなくなる恐れがあったので、朝の活動時に、前もって読み聞かせておいた。そして、「良心を持って生きること」「自他の魂を大切にすること」「望みを持ち続けること」「長生きすること」などを話しておいた。このことは別の機会にも、何度でも繰り返し伝えておきたいと思う。
 
 面白い発表もたくさんあった。子ども達は、互いの発表を見ながら、みんな大笑いだった。「私のお店に来てね。」とか、「○○さんのライバルとして活躍したい。」とか、友達のお店の名前を考えたり・・・、夢いっぱいの明るい時間だった。「〜の時、先生に相談に行きます。」と言ってくれた子もいた。この子達と1年間を過ごせて、本当によかったなと思う。
卒業まであと23日!
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