自分を見つめよう 3 (6年:総合的な学習)


今日は、この秋一番の寒さだった。県内で初雪の降った所もあった。
この寒さの中を、遠い熊本の空の下から、4時間もかけて、太田さんは来て下さった。
ねらい
 ハンセン病回復者の太田國男さんの体験を聞き、自分の人権意識を振り返る。


話してもらったこと
 
 後遺症のある顔を見せるのが昔は嫌だった。恥ずかしい、怖いと思っていた。鏡を見て悩んだ。自殺しようと、ロープを持って部屋を出たが、怖くなってできなかった。
 10歳の頃、発症した。敬礼の際、指が伸びていないことを教師に指摘され、11、2歳で自覚した。手が白くなり、感覚がなくなっていた。
 6年生の時、教師から「悪い病気だ。学校に行ってもよいか、医師から証明書をもらって来い。」と言われた。医師から「簡単には移らない」という証明書をもらって提出したが、「いじめられると辛いだろうから、もう学校に来なくてよい。」と言われ、学校に通わなくなった。14歳で療養所へ入った。
 今、言葉がはっきり話せない。ハ行が発音しづらい。
 療養所の入所者が何人も自殺した。命はこんなに簡単になくなるのかと思った。
 危篤になったハンセン病の兄の所に行った時、「死ぬ前に一緒に寝てくれ。」と言われたが、崩れた顔が怖くて、一緒に寝ることができなかった。「疲れているから。」と何日も嘘をつき、兄は7日目に亡くなった。後悔した。どうやって償えばいいのか、申し訳ない気持ちだった。
 それから心が変わっていった。人の命は地球より重い。命の重さは等しい。醜くても大切な命。病気や後遺症は誰にも治せない。自分を受け入れた。自分の命は与えられたもの。自分で自分を差別するのはいけない。人も差別してはいけない。
 差別心は誰にでもあり、無くすことはできないが、克服することはできる。醜いと思ってもいいが、差別してはいけない。
 世の中に貢献したい。
子どもの発表

 誰の命も重いということが分かった。
 太田さんは、たくさんの大変なことを乗り越えてきたんだなぁと思った。差別はなくして、みんな楽しい気持ちが続けられたらいいなぁと思った。
 勇気と自信をもらった。
 誰にでも同じように接していきたい。
 自殺はいけないと思った。
 人をいじめず、平等にしたい。
時間の制約があり、十分な話し合いの時間を確保することができなかった。それは本当に残念だった。
◆質問◆
Q  日常生活で大変なことは何ですか?
A  階段など。目が見えにくいこと。字を書く時。
◇ 事後の感想 ◇
 
 私は太田さんを見た時、「うわっ」とか思わなかった。前に作文に書いたことがあるけど、その時から私は成長していると思う。太田さんのおっしゃった「人の命は地球よりも重い。」はその通りだと思った。総理でも社長でも子どもでもストリートチルドレンでも私でも、みんな命の重みは同じなんだ。太田さんは歩くのが大変で目が少し悪いとおっしゃっていた。でもK小学校に来てくれてすごくありがたい。もっともっと長生きして、たくさんの人にハンセン病を理解してもらえるよう頑張ってほしい。
 太田さんからたくさんの大切なことを教えられた。差別心を克服すること、命の大切さなどを学んだ。どんな人にも同じように接していくこと、仲良くすることを学んだ。
 太田さんは最近は200mしか歩いたことがなかったみたいなので、ちょっと来れるか心配だった。太田さんが話していて一番心に残ったことは、命は地球よりも重いということだ。与えられた命なので大事にしたいと思った。本当に、よい学習だった。自分の心を見つめ、差別を克服していきたい。
 いよいよ待ちに待った太田さんが来校。何も知らない私たちに過去の話をして下さった。太田さんを私は尊敬する。なぜかと言うと、顔が恥ずかしいとおっしゃっていたけど、勇気を出して世の中の子ども達に教えたりする気持ちを持っていることはすごいし、勇気を与えられる。
 「命は等しい。」「相手・自分の命も大切」とか教えられた。「人の命は地球より重い。」は、本当は人間の方が軽いけど、心の中が重いのだと思った。私は1人でも差別をなくしたい人がいる世界になって、誰もが楽しくなる世の中になってほしい。
 人を見た目で判断しないということを学んだ。太田さんと会ってよかったなと思った。
 初めて太田さんと会った時、少し怖かった。話を聞いていくと、学校を無理矢理辞めさせられたり、療養所に入るのも嫌だったろうに、太田さんはすごく我慢してるんだと心の中で思った。命は地球より重いことも分かった。
 太田さんと出会って、改めてどれだけ差別されてきたかがすごく分かった。太田さんは自分の体がどいう状態なのかまず理解してもらって、一生懸命話しているところから、すごく太田さんの気持ちが伝わってきた。太田さんには心に残る言葉をたくさん教えてもらった。
 手がなくてとてもかわいそうだった。色々な話をたくさん聞いて、一番かわいそうだと思ったことは、12人兄弟と別れて14才で療養所に入ったこと。世の中には病気の人はたくさんいるので、いつでも優しくしてあげたい。
 ぼく達くらいの年で療養所に入ったから辛かったと思う。学校に来なくてよいと言われたら、とても悲しいと思う。命の大切さ・勇気をもらった。
 なんで同じ人間なのに差別をするのかと思った。ぼくは自分の肌の色で差別されたことがあるが、その時もなぜ、差別するのかと思った。差別は人を傷付けたり、自殺に追い込むことなので、世界から差別をなくしてほしい。
 もし知っていなかったら、太田さんの話も聴けなかったかもしれない。ハンセン病のことを少しでも知っていてよかったと思った。太田さんが話してくれたことは、少しでも覚えていようと思った。
 太田さんは今まで本当に大変だったんだなと思った。太田さんは、自殺したいと思ったと言ったけど、健康な人は死にたいや死ねということを言ってはいけないと思った。これからは自分の命を大切にして生きていきたい。
 私はこの学習をする前は、差別で苦しんでいる人がいるなんて知りもしなかった。そしてこの学習で命の大切さと、自分を見つめるということを知った。私は今までの自分を思い出してみた。その差別心は誰にでもあり、0%にするのは難しいとおっしゃっていた。一番心に残ったのは、人の命は地球より重いという言葉。人の命は大切と改めて思った。
◆参観した保護者の感想◆
 差別をなくすことはできないが、克服するのが大切」という言葉に感動した。
◆終わりに◆
 毎日、数え切れないくらいの傲慢さ、慢心、怠惰、憎しみ、嫉妬、虚栄心・・・・その他諸々の醜い感情を心の底に持ちながら、それに気付きもせず、さも当たり前のように生きている私。そんな自分を振り返る、よい機会だった。生かされているって、何とありがたいことなのだろう。
 子ども達も、今、生きていることの意味、今、生きて何をせねばならないのか、そんなことを考えるきっかけになったと思う。

 短い時間だったが、いい出会いだった。
 太田さん、本当にありがとうございました!!

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