何があっても大丈夫〜有國智光さん〜
6年 総合



【第一時】

6年生最初の総合は、5年生の時の「わたしのライフプラン」の続編として、「生きがい探し」の学習に取り組んでいる。
修学旅行でも訪問先で生き生きと輝いている人を見つけては、その生き方やものの考え方、人生観をインタビューし、「生きがい」について追求してきた。

さて、今回のゲストは、周南市鹿野の長久寺(ちょうきゅうじ)住職、有国智光さん。

有国さんは、6年前、15歳の長男、遊雲さんを小児がんで亡くしておられる。
発病は、子ども達と同じ6年生だった。
有国さんには、宗教家として、また一人の父親として、息子さんやご自身の生と死をどのように捉えておられるのかを中心に話をしていただく。

その事前学習として、第一時では、有国智光さんや、亡くなった遊雲さんのことを、著書や新聞記事をもとに紹介した。

<子ども達の反応>

【遊雲さんは、どんな一生だったと思うか。】

 人の何倍以上も悲しんだり辛かったりしたけど、その分楽しみもあった一生だったと思う。/精一杯生き、人の役に立つことも考えながら生きた一生。/世の中の役に立ちたいと思っていた。つらいこともたくさんあったけど楽しさに変えた。/人のためになることが好きだった。/最後まで幸せだった。/例え辛くても楽しく生きていて、とても輝いている一生。/人のために生きた一生。/辛いことでも頑張っていた。悲しいことでも生きがいに変えた。/辛さを変えて生きた一生。/世の中の役に立った一生。/治らないけど諦めず、楽しく過ごした。



【遊雲さんの死を、智光さんはどう受け止めたと思うか。】

 乗り越えて楽しみに変えようとした。/宇宙的な孤独を受け入れようとした。/自分の宝を失うのはとても辛かったと思う。/一緒に最後まで楽しく生きていこうと思ったと思う。/子を失う親であることを楽しもう。/後ろばっかり見ないで先へ先へ進もうとした。/前向きに受け止めようとした。/一人ひとりの生き方がある。自分も精一杯生きようと思った。/辛かったけどポジティブに受け止めた。/遊雲さんを見て、自分も遊雲さんとの時間を楽しくしていこうと思ったと思う。/死を覚悟していたけど、遊雲さんを楽しくさせたいと思ったと思う。



【死と生について考えてみよう。】

 死は、どんな時でも来るもの。生は、つらいことや楽しいこと。/生は一生懸命生きること、死は一生の終わり。/死とは悲しいことではない。生とは人のために働くこと。/死とは、一生のひとつ。生とは、一生の中の幸せ。/生とは、自分がやらなければならないことを最後までやること。死とは、今まで自分がいきていたことに感謝し、自分がやれることを精一杯やり終わること。/残された時間の中でいろいろあるのが生。/生は命で一回しかないもの。自分に与えられたミッション。/死とは悲しいもの、生とは、みんなと楽しむもの。/精一杯生きるのが生。/生は人のために働くこと、死は、自分と戦うこと。/死とは、辛く悲しいもの、生とは生きがいのこと。/死も生きがい。/生とは世界にたったひとつしかない大切なもの、死とは体がよく働いた印。/生とは、自分に与えられた時間。死とは自分に与えられた時間が終わること。/生とは、一生懸命世のために生き楽しむこと。死とは、今までのまとめ、ゴール。/死とは一生の中にある一つのこと。生とは粗末にせず生きること。生とは命。世界でたった一つのもの。/生とは一生に一度の自分の時間、死とは、それが終わる時。/死とは悲しみを与えるもの→悲しみ→慈しみ。生とは人に楽しさを教えるもの。/人に役立つのが生。/死はお別れ、人のためになることをするのが生。/一度死んだら戻ってこないものが死。/辛さや悲しさ、楽しさがあるのが一生。/覚悟や振り返りをするのが死。精一杯生き、世のためになることをし、ポジティブに生きるのが生。


【智光さんに質問してみたいこと】

 今、遊雲さんにお話ができたら、何と話しかけたいですか。/遊雲さんが一番楽しそうな時は、どんな時でしたか?/小児癌の人にどんなことを伝えたいですか。/楽しかったことと辛かったこと、どちらが多いですか?/腫れ物に名前を付けた時は、どのような気持ちでしたか。/自分の気持ちを変えたことで一番良かったことは何ですか?遊雲さんにやり残したことはありますか?/亡くなってから考えたこと。/人の役に立った遊雲さんをどう思いましたか。/遊雲さんの立場だったらどうしますか?/先に死ぬことをどう思いましたか?/思い出すことはありますか。/「何があっても大丈夫」は、亡くなるどれくらい前に話したんですか。

   
 

【第二次】

6年生91名を対象に、1時間程度お話しいただいた。

遊雲さんの父として、いかに考え、生きているか、仏教も交えながら分かりやすく話していただき、私はお話の間、ずっと涙が出っぱなしだった。

<子ども達の感想>

亡くなる時に「ありがとう」って言えるってすごいなと思った。

・遊雲さんは死を受け止めてすごいなと思った。

・生とはどんなものか、今すぐに答えは出せないが、ゆっくりじっくり考えていきたい。

・とても悲しい話になるのかなと初め思っていた。でも、全然違った。遊雲さんが苦しみながらもそれを受け止めて楽しい一生にしようという気持ちがたくさん伝わってきた。生は今ある命を精一杯生きることで、死は自分が生きてきたことに感謝し、自分に与えられたことをやり遂げることだと思う。

・「命が私を生きている」ははっきり覚えている。私がもし智光さんの立場だったら、智光さんと同じように子どもに接したい。

・私はどちらかというとネガティブな方なので、お話を聞いて、私も一生に一度の人生をもっと楽しく生きようと思った。何でも前向きに考えることをすれば、人生もっと楽しく生きられるんじゃないかと、生き方の参考になった。最後の時までへこたれずに生きられる人になりたい。

・遊雲さんは、辛いけど、最後の最後まで努力して生きていたと思う。

・一つ一つの答えを考えてくださっていてよく分かった。このお話を基に「生きがい」の勉強を頑張りたい。死や生を詳しく考えようと思う。

・「何があっても大丈夫」は、とても心に残った。遊雲さんがこの言葉を聞いた時、とても安心したと思う。遊雲さんの映画を見に行きたい。

・よく分かったのは、いつも胸が、どきどき・わくわく・はらはらを感じることができるのが、生きている証ということ。よく分からなかったのは「命が私を生きている」。後からずっと考えても意味が分からなかった。次に会う機会があればいっぱい質問したい。

・みんないい質問をつくっていた。有國さんは全て答えてくださったのですごい。僕も手紙を書いて渡したい。

・思い出すのも辛かったと思う。抗がん剤は強い毒のようだったが、楽しみに変えて過ごしていた。

・辛さを楽しみにするとは遊雲さんはやることがすごい。僕もそれを胸に入れて生きたい。葬式は、自分が(生に)気付くものだと初めて知った。

・特に心に残ったのは「気付かないうちに生きていた」。ああ、なるほどと思った。手紙が書けたら感謝の言葉などをたくさん書きたい。このことを覚えて、これからの人生を進みたい。

・話を聞いて、人生のことを考えるきっかけになった。

 

日本の学校教育に不足しているものは人生哲学だと、お話を聞いて強く思った。

そして、子ども達にそれを伝えることこそ、我々大人に課せられたミッションなのだと思った。

私も自覚をもって日々努力したいものだと思う。

「命が私を生きている」「けいこ(←漢字が出ない・・)春秋を知らず」等々、ありがたい教えだと思った。







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